出版社内容情報
到来と期待、失望と忍耐の間で反復される生。ユダヤ的記憶と、世俗化した歴史哲学との出会いから生まれた〈メシア的なもの〉の本質。到来と期待、失望と忍耐のあいだで反復される人間の生。ユダヤ的伝統の記憶と、近現代の世俗化した歴史哲学との出会いから生まれた〈メシア的なもの〉の本質とはなにか? ヘーゲル、シェリングの観念論から、マルクスそしてモーゼス・ヘスをへてローゼンツヴァイク、ベンヤミンにいたる時間の経験を再考し、進歩主義やユートピアをめぐる宗教の手前にある、われわれの明日の現実を照らし出す。
はじめに 歴史の時間と主体の時間
第一章 フィールド──メシアニズムと近代
世俗化
近代哲学のメシア的構造
歴史的知のメシア的脱呪術化
第二章 問い──メシアニズムと哲学
形而上学と時間表象
ヘブライズムとヘレニズム
ユダヤ・メシアニズム
預言的記憶と預言的忘却
第三章 時代のなかの歴史と政治
ヘーゲル、シェリング──国家と政治
理性の神話学と否定的ユートピア
内的歴史と外的歴史
第四章 忍耐と希望
待望と忍耐
時間的な決断
期待とノスタルジー
善の思い出
ツァラトゥストラは期待するか
第五章 《義なるもの》の隔たり
律法、隔たり、残りのもの
法と善意
正義と恩寵
無と同一性──律法と業
エピローグ メシア的言葉
原 注
訳 注
訳者あとがき
人名索引
ジェラール・ベンスーサン[ベンスーサン ジェラール]
著・文・その他
渡名喜 庸哲[トナキ ヨウテツ]
翻訳
藤岡 俊博[フジオカ トシヒロ]
翻訳
目次
はじめに 歴史の時間と主体の時間
第1章 フィールド―メシアニズムと近代
第2章 問い―メシアニズムと哲学
第3章 時代のなかの歴史と政治
第4章 忍耐と希望
第5章 “義なるもの”の隔たり
エピローグ メシア的言葉
著者等紹介
ベンスーサン,ジェラール[ベンスーサン,ジェラール] [Bensussan,G´erard]
1948年生。ストラスブール大学名誉教授。専門はドイツ観念論およびユダヤ思想。ヘス、マルクス、シェリング、ローゼンツヴァイク、レヴィナスらについての多数の著書・翻訳で知られる
渡名喜庸哲[トナキヨウテツ]
1980年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。パリ第7大学社会科学部博士課程修了。博士(政治哲学)。慶應義塾大学商学部准教授。フランス哲学、社会思想史
藤岡俊博[フジオカトシヒロ]
1979年生。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。滋賀大学経済学部准教授。フランス哲学、ヨーロッパ思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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