出版社内容情報
独創的政治思想家.アレントの政治行為論をハイデガーを介して解明する試み。西洋哲学の悪しき伝統を脱構築し,社会.経済的なものから区別された政治の領域を示す。
内容説明
独創的政治思想家・アレントの政治行為論をハイデガーを介して解明する試み。根拠主義=権威主義による政治の否定という西洋哲学の悪しき伝統の脱構築をはかり、社会・経済的なものから明確に区別された「政治的なもの」の領域を示す。
目次
アレントにおける行為の問題
第1部 アレントの政治行為論(アレント・アリストテレス・行為;伝統に抗する行為論;アレント・ニーチェ・政治的行為の「芸術化」)
第2部 アレントとハイデガー(アレント政治理論のハイデガー的根源;根拠抜きの行為・根拠抜きの判断力―ポスト形而上学の政治;近代批判)
第3部 ハイデガー政治論への批判(アレント・ハイデガー・プラクシスの忘却;ハイデガー・ポイエーシス・政治)
著者等紹介
ヴィラ,デーナ・リチャード[ヴィラ,デーナリチャード][Villa,Dana R.]
1987年にプリンストン大学でPh.Dを取得後、アマースト大学に10年間勤務し、その後カリフォルニア大学に移り、サンタ・バーバラ校で政治理論・政治思想史などを教えている。「ポストモダン的アレント解釈」の代表者と見られることが多いが、彼の関心はアレントによる伝統の脱構築に学んで、現代における政治的なものの新生の道を「ソクラテス的市民」の在り方に求めることに向けられている。最近はトクヴィルやヘーゲルに重点的に取り組んでいる
青木隆嘉[アオキタカヨシ]
1932年生まれ。京都大学文学部卒業。大阪女子大学名誉教授
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