出版社内容情報
躍動するバロックの文体でみずからのエクスタシー = 神秘体験を語り,絶対的融合の宇宙として超越の言語を創出する若きシオランの思想的営為の全容を示す初期作品。
内容説明
みずからのエクスタシー=神秘体験を言語化し、バッハやモーツァルトの経験を絶対的融合の宇宙として語りつつ、バロックの文体=超越の言語を創出するにいたる、初期シオランの思想的営為の全容を示すアフォリズム群。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
7
凋落と既成概念の転倒により神秘的至高体験へと沈んでいくということ。音楽を深く愛するシオランの本の中でも特に音楽的な作品。哀しみ、苦悩、絶望を持って存在を賭け存在と戦い、終わらぬ夜戦の彼方に消えてしまう、爆弾のような潜在力を秘めた名著。暗くネガティブに幻滅した後のシオランと比べると、かなりグノーシス的な法悦への希求が激しいことが印象に残った。最も、シオランの場合は真の神を求めぬ、弾劾のグノーシスという特異種だけど。アフォリズム集なのでどこから読んでも面白い2012/09/20
ろびん
5
5章辺りが読んでて特に面白かったです。2020/01/26
クラウド
0
神秘、音楽、死、聖性、エロス、エクスタシー、メランコリー、女性、本質…… 彼の内的考察があふれる一冊 情熱と狂乱の文体に酔う。2023/03/10
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