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出版社内容情報
“政治”と“精神分析”の交錯領域を分析の主体とし対象としたドゥルーズ = ガタリの基本的問題意識の集成。70年代以降の両者の思考・創造活動の展開を明確に示す。
内容説明
ドゥルーズ、ガタリの思考機軸/政治と精神分析の交錯地帯を横断する。70年代以降の両者の基本的問題意識を簡明に集成。『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』を正統的に読み解くためのガイドライン。
目次
精神分析と政治
精神分析に関する四つの提言
言表の解釈
制度のなかにおけるシニフィアンの位置
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
15
うんこは外でしてはいけない等と善悪二元論システムによって精神分析は異常を名指す、という超具体的な説明に「なるほど……」と呟いてる。善し悪しを裁定する尺度に収まらない多形的な強度と欲望の流れが持つ革命的エネルギーを、精神分析に代表される法や解釈や人称化が押しつける社会的政治的な型から解き放つという思想は、突然の絶叫とか汚物まみれの遊びを鎮圧しない地点を目指す。だが憎悪やファシズムへの欲望もまた絶叫や汚物とともに解き放たれることは、著者達にとって難問のまま残り続ける。アンチ・オイディプスの理解に役立つ小冊子。2019/03/21
ゆとにー
10
ガタリとドゥルーズが個々に書いた論文と、有名症例に対する精神分析分析と語り直しの取り組みが収められた小著。無意識と精神分析に関して二人が簡明に見解を述べており、アンチ・オイディプスを要約した文章と捉えられる。無意識を発見したのは精神分析の功績であるが、それは善悪の二項対立やオイディプスの三角形に還元できるものではない。無意識は本来的に流れと強度の論理であり、否定や二項対立を知らないものだ。精神分析は科学の装いのもと無意識を断罪する。ブルジョワ的価値観を強化する政治なのだ。2018/12/31
Yuki
1
ガタリは相変わらずだけれども、ドゥルーズの項は、彼らの企てが分かり易く触れられており、入門書に位置づけられるかも。2018/07/01
ULTRA LUCKY SEVEN
1
人気のない本ですがドゥルーズ=ガタリ最初に一歩に最適の本ではないでしょうか。反オイディプス、千の高原の核心部分要約。2010/05/15