出版社内容情報
文学の展開を社会・経済さらに政治の変動との相互関連から考察。伝統的方法で欠落した亡命文学をはじめ諸ジャンルが豊饒に照明される。
内容説明
「文学と歴史はどういう関係にあるのか」ではなく「文学は歴史の中にどう組み込まれているか」―というベンヤミンの認識に基づき、伝統的文学史における方法・構成を全く革新させ、大戦終結の1918年から現代に至るドイツ語圏文学史を新たな視点から照射する。
目次
第1章 ワイマール共和国の文学(ワイマールの共和国;プロレタリア‐革命文学と労働者文学)
第2章 社会=革命への政治参加と「新即物主義」と市民的保守主義の間に位置する文学(「政治演劇」;世界経済危機に対するメディアの反応;ブレヒトの演劇 ほか)
第3章 市民的小説における歴史と社会(批判的ブルジョア知識人―そのイデオロギー的・文学史的状況;疎外経験と組織体―F.カフカ;別の生への探求と、伝統的秩序の批判―R.ムシル;オーストリアの神話と歴史の止揚;価値哲学と複合史的小説―H.ブロッホ;ワイマール共和国とブルジョワ・ヒューマニズムへの転回―Th.マン;イデオロギー的単純化と現実逃避主義―H.ヘッセ;共和国的理性と人道主義的社会主義―H.マン;反ブルジョワ的立場と社会主義との間で―A.デーブリーン ほか)
第4章 第三帝国の文学(国民的反対派からナチ党の権力掌握へ;保守革命文学から文化領域の画一化へ;国粋主義的戦争文学;反ファシズムの抵抗文学;第三帝国におケる保守的文学とファシズム文学の社会的機能 ほか)
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