内容説明
霊峯高野山の歴史は、中国より密教を持ち帰った空海が、この地に修禅の道場、金剛峯寺を開創したことに始まる。本書では、真言密教、弘法大師信仰、高野山浄土信仰と、複雑な様相を見せる高野山の歴史をたどるとともに、その複雑さゆえに形成された、厖大で多様多彩な高野山の美術品の数々を訪ねてみたい。
目次
1 高野山の概容―今と昔
2 空海と密教
3 高野山金剛峯寺の歴史
4 高野山の美術
感想・レビュー
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ハヤカワショボ夫
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空海は真言宗機構全体を高雄山神護寺=立宗と天台宗に牽制の場、東寺=教学と宣布の場そしてこの高野山を修禅道場と位置付けた。しかし度重なる大火等で創建時の建物、仏像等の美術品はほとんど残らずかつ以降高野山の浄土信仰等で他宗派(浄土宗、禅宗等)が流れ込み、雑多な世界となったが結果的に密教美術の根本である曼荼羅の様相を示すことになる。この複雑な高野山の美術を空海に直接関わる物、真言密教に関する物、真言宗以外の宗派に関する物、弘法大師伝説に関する物に分類し説明されているので高野山美術の理解が進みます。【図】★★★★2015/06/12
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