感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
7
関東編は何かと注文の目立つ著者である。伝統産業が息ずく街だったり老舗が営業中のところは足が向くが、国鉄の車両に関してはいちいち文句もあったりする。例えば久留里線は地域柄キハ35系の天下だが、著者はロングシートは好みではないようだ。それでも、あとがきで著者が国鉄に魅力を感じるのは著者の子ども時代から「ほんとうらしさ」があるからだという。この「ほんとうらしさ」は私鉄には物足りなく、国鉄でも特急や新幹線よりも鈍行の旅に人間味があるという。そして今日、著者のいう「ほんとうらしさ」のある列車はJRにはない。2021/07/03