内容説明
地域の文化を守り、継承し、活用していくために―現代社会はこれまで経験したことのないさまざまな問題に直面している。とりわけ、地域社会の変貌や大規模災害により多様性が急速に失われつつあるなか、私たちは過去の文化の多様な姿とその蓄積から何を導き出し、未来の地域社会をどのようなものとして構想すべきか。身近な地域文化を対象として、そこに生み出され、受け継がれてきた知恵の数々や努力の軌跡に光を当て、民俗学、文化人類学、言語学、保存科学、歴史学、自然環境学等の諸分野から地域文化の再評価や復興にアプローチする。
目次
第1章 地域を見つめ、つなげる―地域文化資源の「発見」と「活用」
第2章 地域資料をめぐる人びと
第3章 奄美の文化資源
第4章 ことばと地域文化
第5章 学生が取り組む地域歴史遺産の保存と活用
第6章 自然資本を活かした地域の可能性
第7章 災害支援から考える地域文化と博物館―地域文化の「再発見」と「保存・活用」
第8章 原子力災害被災地域における民間資料の保存と活用