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内容説明
デジタルアーカイブを社会基盤として確立するため、保存と運用管理に必要な基盤的要素の現状を考察する。わが国のデジタルアーカイブ(DA)は、横断的な検索プラットフォームとして定着しつつある。しかし、データ公開に関わる技術や方法論については活発な議論がなされている一方で、デジタルデータを保存するための情報システム基盤や運用管理といったインフラの観点からの検討は不十分な状況にある。本書では、理論研究の専門家による知見と、情報システム基盤や運用管理の実務的観点を組み合わせながら、デジタルデータ長期保存の理論と実践について論じ、将来のDA活用に向けた基盤づくりをめざす。デジタルアーカイブの新たな展望を拓くシリーズ!
目次
序章 デジタルアーカイブにおけるデジタル保存の課題―消えていくデジタルアーカイブ
第1部 デジタル保存の理論と国際標準(デジタルアーカイブにおける長期保存のためのシステムとメタデータのモデル;デジタル保存実践のための指針―デジタル保存連合の『デジタル保存ハンドブック』と「ラピッド・アセスメントモデル」の検討;UNESCOにおけるデジタル資料の保存に関する活動 ほか)
第2部 組織における長期保存の実践(現場から考えるデジタルアーカイブの課題と長期的な継続を図るための具体策;国立国会図書館におけるデジタル資料の長期保存に関する取組;文化財デジタルデータの長期保存と管理 ほか)
第3部 研究基盤としてのDA(研究データの始まりから終わりまで―オープンサイエンスにおける研究データ基盤NII Research Data Cloudの役割;大学・研究機関における研究データ基盤構築に向けて;東北大学における総合知デジタルアーカイブ構築 ほか)
第4部 DAの社会基盤化と文化的価値(デジタルアーカイブは誰のものなのか、どうあるべきものなのか)
まとめと展望 デジタルアーカイブの基盤的考察―物理的依存とデジタル価値の相互形成
著者等紹介
嘉村哲郎[カムラテツロウ]
東京藝術大学芸術情報センター准教授/情報戦略統括室(CIO室)。専門は博物館情報の組織化、芸術作品・資料等のデジタル化およびアーカイブ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。