疫病神―莫言傑作中短編集

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784585290728
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

内容説明

結婚の日に空を飛んだ嫁を巡る村をあげてのドタバタ喜劇「嫁が飛んだ!」、標準語を村に広めようとする女教師の奮闘と悲哀を描く「普通話」、三年に一度必ず炎上する楼閣とそれに立ち向かう市長の物語「花籃閣炎上」など、傑作中短編作品11篇を収める。

著者等紹介

莫言[モーイエン]
1955年、山東省高密県の農村で生まれる。1981年、作家としてデビュー。1985年、『透明的紅羅卜』(邦訳『透明な人参』)が注目される。高密東北郷を舞台に祖父、祖母の生きた時代を描いた『紅高粱』(1986年、邦訳『赤い高粱』)が張芸謀監督によって映画化され、ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。2006年、福岡アジア文化賞を受賞。2011年、『蛙』(邦訳『蛙鳴』)で茅盾文学賞を受賞。2012年には、「幻覚的なリアリズムによって民話、歴史、現代を融合させた」としてノーベル文学賞を受賞

立松昇一[タテマツショウイチ]
1948年生まれ。岐阜県出身、拓殖大学外国語学部教授。専門は中国近現代文学、中国文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ピンガペンギン

23
中編「普通語」(2004年)が比較的わかりやすく、ユーモアを感じて面白いと思った。村一番成績が良い少女が専門学校(成績優秀な人しか行けないらしい)を卒業して、教師として村に帰って普通語(標準語)を熱心に教える。ところがそれが悲劇を引き起こす。それまではきはきと語られていたのに、結末だけあいまいなのは「言えない」ためなのか。旧弊な老人の教師(話が長すぎる)など周囲の人間が目に浮かぶようだった。「人はyinじゃなくて、renだよ。肉はyouじゃなくてrouだよ。」…。後の数編を読んだが、よくわからない→2024/07/14

ふみ

22
主に文化大革命前後の中国の農村が舞台となる中短編集。二転三転する国策に、右往左往する人々の話はどうにか飲み込めました。が、怪奇幻想のツボはついに分からず(((^^;) 赤い高粱 未読なので読んでみよー。そのうち。2014/09/14

松風

21
ショッキングな題材、場面を含むマジックリアリズム作品でありながら?どこか素朴で懐かしいような感覚をもたされた。2014/11/16

ドラいもん

12
ノーベル賞を受賞した(2012年)莫言の作品集。中国の農村部、生産隊の姿を描く。そう聞くと、何故か灰色の雲みたいなものを想像してしまうのだが、ユーモラスに、そして幻想的に表現された文章によって、独特の重苦しさが打ち消されている。表題作は僕には理解できず(頭が悪いから)、よくわからなかったが、幾つか印象に残る、素敵な作品もあった。グロテスクではあるけれど、後味の悪くない、不思議な作品集でした。2015/02/11

ophiuchi

9
ノーベル賞作家だが読むのは初めてで、描かれている中国の農村の様子が興味深かった。バラエティーに富む内容で面白かったりよく分からなかったりだったが、中国政府から反体制的だとしてマークされないギリギリのところを狙っているように思えて、ちょっとスリリングな感じがした。2014/10/01

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