出版社内容情報
戦後の廃墟から立ち上がる、日本人の〈復興力〉1945年秋、敗戦直後から活動を開始した幻の出版社「文化社」。
戦時中の『FRONT』でつちかった高度な写真技術を駆使して撮影された大量の写真から、復興する東京を活写した800枚超を集成。
多数の未公開写真、充実した解説・地図を収録する。
【本書の特色】
1.収録全840点のうち、約750点が未公開。敗戦直後に撮影された貴重な写真の数々をはじめて紹介する。
2.1945年秋からほぼ1年間の写真を場所・内容ごとに配置。現代都市・東京の最初の歩みを知り、復興していく様子が手にとるようにわかる。
3.キャプションには英文も併記。多くの人が読めるようにした。
4.当時の時代相・写真家たちについての詳細な解説に加え、読み解きを深める写真論・都市論のエッセイを収録。
5.巻末には、当時の東京地図および地名・施設名索引を付した。
はじめに
?街頭風景1(露店・通行人)
?街頭風景2(駅・商店看板)
?復興祭・行事
?社会事業・戦災者
?教育・文化
?公園・寺社・建物
解説1 文化社の足跡と文化社写真の歴史的意義(井上祐子)
解説2 文化社の写真にみる東京復興(山辺昌彦)
エッセイ1 写真家たちの戦後/戦後写真の視点(原田健一)
エッセイ2 敗戦直後の東京を歩く(大岡聡)
資料1 文化社写真リスト
資料2 東京地図
資料3 地名・施設名索引
あとがき
東京大空襲・戦災資料センター[トウキョウダイクウシュウ センサイシリョウセンター]
「公益財団法人政治経済研究所」の付属博物館として2002年に設立され、東京空襲を中心とする空襲や戦争による民間人被害の実相を明らかにして展示している。
文部科学省指定の民間学術研究機関として科学研究費の助成を受け、上記の趣旨に沿った多様な共同研究を組織し、報告書や『決定版 東京空襲写真集』(勉誠出版、2015年)、『岩波DVDブック 東京・ゲルニカ・重慶』(岩波書店、2009年)などの書籍と展示により、研究成果を公表している。
山辺昌彦[ヤマベ マサヒコ]
1945年生まれ。東京大空襲・戦災資料センター主任研究員。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専門は日本近現代史。
主な論文に、「平和のための博物館と歴史学」(『歴史学研究 』854号、2009年)、「日本空襲における民間人の被害について」(『戦争責任研究』82号、2014年)、「日本の都市空襲と軍都」(林博史・原田敬一・山本 和重編『地域のなかの軍隊9 軍隊と地域社会を問う:地域社会編』2015年)など。
井上祐子[イノウエ ユウコ]
1963年生まれ。東京大空襲・戦災資料センター主任研究員/京都外国語大学非常勤講師。立命館大学国際関係研究科前期博士課程修了。専門は近現代視覚メディア史。
主な著書に、『戦時グラフ雑誌の宣伝戦―十五年戦争下の「日本」イメージ』(青弓社、2009年)、『日清・日露戦争と写真報道―戦場を駆ける写真師たち』(吉川弘文館、2012年)、論文に、「写真家濱谷浩のグラフ・キャンペーン―一九五〇年代総合雑誌グラビア頁の試み」(赤澤史朗・北河賢三・黒川みどり編『戦後知識人と民衆観』影書房、2014年)など。
内容説明
1945年秋、敗戦直後から活動を開始した幻の出版社「文化社」。戦時中の『FRONT』でつちかった高度な技術を駆使して撮影された大量の写真から、復興する東京を活写した800枚超を集成する。占領期の写真は大半が占領軍側の撮影で、日本人の撮影者によるこの時期の写真は極めて貴重である。そこには、敗戦直後の混乱期でありながら日々復興していく都市の活力が活写されており、現在に繋がる大都市・東京はいかに形成されたのかを知ることができるだろう。
目次
1 街道風景1(露店・通行人)
2 街頭風景2(駅・商店看板)
3 復興祭・行事
4 社会事業・戦災者
5 教育・文化
6 公園・寺社・建物
解説・資料
著者等紹介
山辺昌彦[ヤマベマサヒコ]
1945年生まれ。東京大空襲・戦災資料センター主任研究員。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専門は日本近現代史
井上祐子[イノウエユウコ]
1963年生まれ。東京大空襲・戦災資料センター主任研究員/京都外国語大学非常勤講師。立命館大学国際関係研究科前期博士課程修了。専門は近現代視覚メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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