内容説明
未発表を含む350点を超える写真で見る土方巽の舞踏の全貌。
目次
序章 舞踏―戦後日本から世界の舞台へ
第1章 東京
第2章 実験
第3章 肉体
第4章 アスベスト館
第5章 風景
第6章 人生
第7章 秋田
著者等紹介
森下隆[モリシタタカシ]
1950年福井県生まれ。早稲田大学文学研究科前期課程修了。1972年からアスベスト館での舞台制作に関わり、土方巽の死後、土方巽記念資料館の設立と運営に携わる。現在、慶應義塾大学アート・センター所員。土方贈アーカイヴを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
27
再読。日本のあの時代。あの頃若かった人たちは今の日本の文化をどうとらえるんだろうか?破天荒で、洗練には程遠く、全てを賭した戦いに敗北し、けれども生き延びた喜びに満ち溢れていた人たち。通訳として最初に出会った舞踏という土方が産んだダンスのスタイルは、今も海外を中心に人気がある。けれどもやはり、舞踏は土方で終わった気がする。そこから新しいスタイルを開花させ、今も素晴らしい踊りで自分を感動させてくれる「舞踏」家はいるが、もはやあの時代は終わった。その確認のためにこの本を読み返している気がする。2019/06/18
たまきら
21
夫がまた読みはじめたので横から。最近また舞踏について周囲の人たちと話し合うことが増えたせいか、この本を膨大な情報量をソースとして読み返した気がする。2018/04/07
izw
14
2010年慶應大学で開催されたJADS年次大会で発表された「舞踏アーカイヴの形成に向けて」が土方巽の舞踏譜を元にした「動き」のアーカイブについての発表だったと思います。その後三田キャンパス内にあるアート・センターで土方巽アーカイブの一部の展示を見たのが土方との出会いでした。それ以後触れる機会もなく忘れていたのですが、図書館の新刊コーナーに「土方巽」の文字を見つけて思わず借りてしまいました。57歳という短い生涯を凄まじい勢いで駆け抜けた跡を表す写真が続き、一気に読み進めてしまいました。2014/11/30
たまきら
13
最近舞踏について再読中。読めば読むほど土方によって始まり、土方によって終わった何かを感じる。強烈な劣等感。美の揶揄。憧れ。日本人の体とその歴史を感じさせる土臭い舞踏家は、やっぱり面白い。2018/02/28
misman
4
読んだことを忘れて。改めて、土方の熱量というか、人を大きく動かしていたということに気づく。 2018/07/18