内容説明
「核の平和利用」という嘘が招いたフクシマの放射能禍。そしてイラクでは、劣化ウラン弾の影響と思われる病気・先天的障害に苦しむ子どもたちが急増している。日本とイラクの惨状は、未来に向けて同じ問いを投げかけている。戦争と原発―通底する「正当化の物語」を問う。
目次
第1章 現在も続く戦争の現場(世界の核実験場からイラクへ;イラク戦争十年―人道支援の現場から)
第2章 戦争を終わらせるために(違法な武力行使・国際犯罪に対峙する市民的理性を取り戻す―ニュルンベルグ・東京からイラク国際戦犯民衆法廷、そしてフクシマへ;イラク戦争と在日米軍・自衛隊;国際的なイラク戦争検証の流れのなかで)
第3章 平和への道すじ―放射能禍の中から(“正義なくして、平和なし”―劣化ウラン弾論争と禁止キャンペーンの展望;イラク大量破壊兵器問題、十年目の教訓―国連、アメリカ、日本;核開発がもたらしたもの―核と人類は共存できない)
著者等紹介
嘉指信雄[カザシノブオ]
1953年静岡県旧清水市生まれ。東京外国語大学地域研究科修士課程修了。エール大学大学院哲学科修了。哲学博士。神戸大学人文学研究科教授。専門:現代哲学・近代日本思想。広島に在住。NO DUヒロシマ・プロジェクト代表。ICBUW運営委員。2012年度科学技術社会論:柿内賢信記念賞・実践賞受賞
森瀧春子[モリタキハルコ]
広島生まれの広島育ち。原爆投下直前に疎開、被爆をのがれる。被爆者である父や多くの被爆者、原爆孤児の中で育ち、特に、反核平和運動に半生を捧げた父・森瀧市郎の影響を強く受ける。核兵器廃絶をめざすヒロシマの会共同代表、核兵器廃絶日本NGO連絡会共同代表、NO DUヒロシマ・プロジェクト事務局長、ICBUW運営委員などを務める
豊田直巳[トヨダナオミ]
1956年静岡県生まれ。フォトジャーナリスト。日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)会員。83年よりパレスチナ取材を開始。95年以降は中東のみならず、アジア、バルカン半島、アフリカなどの紛争地をめぐり、そこに暮らす人びとの日常を取材している。二〇〇三年度平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
ERNESTO