内容説明
ホロコースト/ショア、ルワンダ、スレブレニツァ、ダルフール、アゼルバイジャン、カンボジア、アルメニア…夥しい事例を真摯に究明し、固有の原理と共通のメカニズムを析出し、予防システムの構築を目指す。人類が知るべき、「ジェノサイド研究」の現在。
目次
第1部 ジェノサイド研究の視座(ジェノサイド研究の課題と射程―比較の視座から;ジェノサイドに関する研究史の検討―ジェノサイド予防に向けた学術的運動の拡がり;処罰を免れた「ジェノサイド」―文化破壊と植民地支配;ホロコーストと植民地主義―ジェノサイド思想の起源をめぐる考察;ナチ・ジェノサイドを支えた科学―優生学とエスノクラシー;住民移動・民族浄化・ジェノサイド―急進化する排除の時代としての20世紀;戦争、ジェノサイドとそれに対する責任)
第2部 ジェノサイドの事例研究(「アルメニア人虐殺」をめぐる一考察;アゼルバイジャン―ジェノサイドの20世紀スレブレニツァで何が起きたか;ルワンダのジェノサイドを引き起こしたもの―歴史・国際関係・国家の解体;ダルフール紛争の展開とジェノサイド;裁判に直面するクメール・ルージュ―カンボジア・ジェノサイドをめぐって)
第3部 ジェノサイド予防論(国際刑事裁判所の創設とジェノサイドの処罰・予防;紛争後社会におけるローカル正義の役割―ルワンダ、東ティモール、シエラレオネにみる和解の諸相;国際連合における「ジェノサイド予防」システム構築への取り組み―その課題と展望)
第4部 付録資料(国際法上のジェノサイドの定義;研究活動の記録;基本文献・図書案内)
著者等紹介
石田勇治[イシダユウジ]
1957年京都市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はドイツ近現代史、ジェノサイド研究。東京大学大学院社会学研究科(国際関係論)修士課程修了、マールブルク大学社会科学・哲学部にてPhD取得
武内進一[タケウチシンイチ]
1962年兵庫県生まれ。国際協力機構(JICA)研究所上席研究員。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。学術博士。専門はアフリカ地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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