近世都市の常態と非常態―人為的自然環境と災害

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  • サイズ A5判/ページ数 223p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784585222675
  • NDC分類 517.4
  • Cコード C3020

内容説明

自然と人間の相互関係を連環のなかに捉えかえす。災害という「非常態」の解明には、前提として当該期の人間社会の「常態」が如何なる状況にあったのかを把握しておくことが必要である。人間社会に不可欠である「水」に着目し、近世都市において、水がどのようなシステム・環境の元に制御され、また、災害によりどのような変化・対応を強いられたのかを、学融合・比較という観点から解明。人為的自然としての人間社会の動態のなかに災害を位置づけ、環境史研究の新たな方法論を模索する。

目次

近世都市の常態と非常態
第1部 後背地と人為的自然環境(江戸の水害と利根川・多摩川水系;自然改造の結果としての都市空間・江戸;嵐・洪水とロンドンの発展―一三〇〇~一五〇〇年)
第2部 インフラの機能と維持(遺跡からみた都市江戸の上下水道の管理;江戸城堀の浚渫について―一七六五年(明和二)の岡山藩による堀浚を中心に
堀川の浚渫と土砂堆積、そして洪水―江戸、本所・深川の地域的特質 ほか)
第3部 水害と対応(一八五六年(安政三)東日本台風経路の復元
一八五六年(安政三)東日本台風の被害状況と江戸の対応
氾濫を防げ―一八世紀後半のプラハ(ボヘミア)における行政組織の洪水管理政策)

著者等紹介

渡辺浩一[ワタナベコウイチ]
人間文化研究機構国文学研究資料館・総合研究大学院大学文化科学研究科教授。専門は日本近世史

デーヴィス,マシュー[デーヴィス,マシュー] [Davies,Matthew]
ロンドン大学バーベック校教授。専門は近世ロンドン史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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