内容説明
江戸と中国、朝鮮と琉球をつなぐ同心円の中心に位置し、東シナ海における当時の国際交流の中心地であった長崎という「場」に着目、人・モノ・文化の結節点において紡がれた歴史・文化の諸相を描き出す。本冊では、黄檗文化をもたらした明清時代の中国との交流、そして、幕府による長崎という場の支配、その中で培われた異文化交流の諸相を取り上げる。
目次
第1部 明・清時代の長崎(王直、鄭成功と朱舜水;朱舜水の思想―明末思想との関連から;近世渡来人の系譜―『訳司統譜』から;近世長崎貿易における唐通事と唐船主;唐寺と唐僧 ほか)
第2部 支配の構図と文化の諸相(幕府の長崎支配と有事対応;「犯科帳」―長崎奉行の法概念;漂着唐船と長崎;密貿易とともに生きる―もう一つの「鎖国」貿易史;大田南畝の長崎探索―市内にのこる南畝ゆかりの石碑 ほか)
著者等紹介
若木太一[ワカキタイイチ]
1942年生まれ。長崎大学名誉教授。専門は近世文学・長崎学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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