出版社内容情報
平安時代の名文集『本朝文粋』は、文学的歴史的価値が非常に高いにもかかわらず、漢文ゆえに読者を狭めてきた。本書は、平安朝漢文学の第一人者による現代語訳・解説を附し、漢文初心者でもその世界を味わえるように工夫したものである。
内容説明
平安朝における第一級の文学、日本漢文の名作をわかりやすく読み解く。
目次
第1章 清慎公の先帝の奉為に諷誦を修する文(菅原文時)―藤原実頼、村上天皇の追善に楽器を喜捨する
第2章 右近中将宣方の為の四十九日の願文(大江匡衡)―源宣方の妻、夫の冥福を祈る
第3章 遊女を見る詩の序(大江以言)―淀川の遊女を描く
第4章 宇多院の河原院左大臣の為に没後諷誦を修する文(紀在昌)―宇多法皇、源融の霊を供養する(河原院の文学1)
第5章 河原院の賦(源順)―河原院哀歌(河原院の文学2)
第6章 河原院に山晴れて秋望多しを賦す詩の序(藤原惟成)―河原院に遊ぶ(河原院の文学3)
第7章 学生藤原有章の讃(菅原文時)―大学寮学生の前途を祝福する
第8章 老閑行(菅原文時)―不遇を歎く異色の雑言詩
第9章 弁官・左右衛門権佐・大学頭等を申す奏状(大江匡衡)―昇進を訴える「博士の申文」
第10章 出雲権守藤原朝臣の為の帰京を請ふ奏状(高階成忠)―左遷された藤原隆家、赦免を哀願する
第11章 右大臣を辞する表(菅原道真)―菅原道真、右大臣就任を辞退する
著者等紹介
後藤昭雄[ゴトウアキオ]
1943年、熊本市に生まれる。1970年、九州大学大学院修了。大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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