「オウム真理教事件」完全解読

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「オウム真理教事件」完全解読

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 14X20cm
  • 商品コード 9784585050414
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0014

内容説明

本書の目的は、オウム真理教事件について我々が抱いた不快感を言葉で説明すること、すなわちこの事件を徹底的に読み解くことにある。彼らはなにを否定し、なにを求めたのか?この事件の全貌を「文化分析」し、隠れた、さらに大きな問題を開示する。

目次

第1章 出家から修行へ
第2章 神秘現象の体験
第3章 イニシエーションの方法
第4章 ハルマゲドンと救済
第5章 麻原への帰依
第6章 入信の動機
第7章 教祖の原像
第8章 オカルトとオウム真理教
第9章 解読

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tom

5
著者は考古学者。学生の頃、著者の講義を受けたことがある。「考古学各論」なのに考古学の話はほとんどせず、オウム事件やかわいい文化についていきいきと講義していた。それが滅法おもしろくて、しかも単位の判定がゆるゆるだったので連続して授業を取っていた。学生時代に授業を受けたなかで記憶に残っている数少ない教師だ。また考古学界を揺るがした「ゴッドハンド事件」において、著者は留学先のフランスから、事件が明るみになる前から批判を加えていたという逸話が大学で語られていた。正直自分は「え、あのおっちゃんが?!」と驚いた。2023/09/05

まし

4
膨大な資料、文献、証言を一つ一つ具体的に引用し、丹念に積み上げていくことでオウム事件の全体像を復元しようとする試み。なぜあんな優秀そうな若者達が、如何にもペテン師風な怪しげな男に騙されちゃったのか、って下世話な興味で読み始めたんだけど、勉強一筋で育てられ有名大学に合格して生きる目的を見失ったり、社会に出て成績だけで通用しない現実に挫折等々…何らかの不安を抱えた若者達が救いを求めて入信し出家していく、そして信者の増加と共に組織が変容していく過程が冷静に分析されている。カルトの怖さを実感した。2024/04/30

Hiroki Nishizumi

3
事件当時よく分からなかった。特になぜ信者になるのか不思議だった。本書を読んで、元信者の入信動機が、あまりにもかつての自分に近くて恐ろしくなった。また、松本智津夫の世の中への憎しみの強さとエネルギー、そして底の浅さにも今更ながら戦慄を覚える。オウム真理教は反面教師として実に多くのことを教えてくれた。神秘現象やハルマゲドンは今後も形を変えて現れてくると思う。オウム真理教とその事件については、今後も絶やさず世の中に伝えていくべきだ。2013/12/02

たろーたん

2
覚書。オウムの根幹は、救済思想を現実化するための特殊な出家制度があり、それにより完全に世間から離れる。そして、そこで解脱による真我を得るために修行をする。その方法はヨガによるクンダリニー覚醒。オウムの修行は厳しく、18時間、一日一食の独房修行や立位礼拝等がある。解脱を加速させる麻原による秘儀(イニシエーション)もあり、前期はシャクティパットや麻原の肉体の飲食(髪や血)、後期にはPSI(ヘッドギア)やLSDによるキリストのイニシエーションが行われた。これを通して神秘体験により、信者は麻原に帰依する。2020/07/20

kera1019

2
当時、報道を見てて「何で気ぃ付かへんのやろ…」って不思議やった。信者になる人達が社会に対して持ってる不満や不信、反感に対する答えがオウムにあって、利他的に人道的に生きる事や社会に貢献して生きる事より資本主義を優先してきた日本の社会を物質界を支配する悪魔と考えたのはある意味正しかったかもしれない。それにしても在家修行者である麻原はファミレスで食事をして家族もある。在家修行者としてそれ自体はおかしくはないとしても厳しい戒を守り激しい修行を行い解脱を目指す出家修行者が麻原をグルと仰いで帰依する意味がわからん… 2013/02/15

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