内容説明
本書では、笑いの研究を通して、あるべき日本の姿を探っている。整理した時に、笑いは創造と至福をもたらす可能性を潜在させる。その可能性が実現するのは、正しい整理があって、しかもその整理が忘れられた時である。目的の一つは、忘れられるための正しい整理と理論を提示するところにある。
目次
菊と魚(一)
メキシコの先住民の笑いについての一考察
『仁勢物語』―パロディと滑稽
蕉風連句の笑い
江戸小咄の笑い―言葉の洒落のはたらき
明治、「世界」を笑う
英雄を笑う「団団珍聞」の総生寛―ニュースと史実と演劇と
尾崎紅葉「夏小袖」について―翻案法の考察と舌耕文芸との関連
井伏鱒二の笑い―「出椒魚」など
ファルスとナンセンス文学―坂口安吾「ピエロ伝道者」論
太宰治の文学と笑い―「畜犬談」「十二月八日」について
「猫町」の笑い―萩原朔太郎と水木しげる
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- 和書
- 融合する法律学 〈下巻〉