源氏物語の話声と表現世界

源氏物語の話声と表現世界

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  • サイズ A5判/ページ数 370,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784585031239
  • NDC分類 913.36
  • Cコード C3091

内容説明

『源氏物語』は、書かれた言葉によってこの世に存在している。その言葉は、物語中の随所で、複雑にしてゆたかな意味を生成しているが、同時にそれは、単なる書き言葉ではなく、作中人物の発言あるいは心中の言葉、さらに物語を口頭で伝える人、それを書き取る人、書かれた言葉を書き写す人、編纂する人、…等々のさまざまな声が重なりあっている言葉として、異彩を放っているようにおもわれる。本書では、それらのさまざまな声を「話声」と呼ぶ。そして、『源氏物語』の言葉の魅力と特質とを解き明かしてゆくことを最大の目的とする。

目次

『源氏物語』の言葉といかに向きあうか
1 『源氏物語』の話声(作中人物の話声と“語り手”―重なりあう話声の様相;『源氏物語』古注釈における本文区分―『光源氏物語抄』を中心に ほか)
2 光源氏をめぐる“語り”―第二部とその前後(光源氏をもどく鬚黒―出来損ないの“色好み”が拓く物語世界;六条院世界をみつめる明石の君―明石の尼君の待遇表現の分析から ほか)
3 『源氏物語』の話声と“書く”こと―物語世界を超えて(紫式部という物語作家―物語文学と署名;物語作家と書写行為―『紫式部日記』の示唆するもの ほか)

著者等紹介

陣野英則[ジンノヒデノリ]
1965年福島県生まれ。1988年早稲田大学第一文学部卒業。1995年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。1998年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。1995年以降サレジオ学院中学校・同高等学校、桐朋学園大学短期大学部、青山学院女子短期大学、早稲田大学等の非常勤講師を務める。2001年より早稲田大学文学部に勤務。現在、早稲田大学文学部助教授、博士(文学)
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