出版社内容情報
平時はもちろん、有事でも役に立たないと言われる日本の自衛隊。自衛隊を無用の存在にしているものの正体から日本の安全保障の問題まで、演習で米原潜を破った元エース艦長が、法律、社会、軍事といった全方位から詳らかにした問題作!
内容説明
米原潜に演習で18勝1敗1分、訓練では世界一強い自衛隊。本当は戦えるこれだけの理由!!何が問題なのか?を潜水艦長が詳らかにする!
目次
第1章 自衛隊を縛るもの―防衛出動まで(いまだに超法規的措置?;作戦計画を練るのに一ヵ月以上かかる!? ほか)
第2章 自衛隊を縛るもの―防衛出動後(「国際法の順守」は事実上の攻撃禁止令;中立国か、敵国か。識別してたら先にやられます! ほか)
第3章 自衛隊改造計画(「防衛対象国」筆頭・中国の侵略シナリオ;自衛隊変身案 ほか)
第4章 国家戦略の問題(あいまいな日本の国家戦略、安全保障と国防方針―平成19年度防衛白書;平成28年度防衛白書 ほか)
第5章 自衛官の意識と地位(「常在ゴルフ場」のサラリーマン自衛官;自衛隊は賢者か、愚者か? ほか)
著者等紹介
中村秀樹[ナカムラヒデキ]
昭和25年生まれ、福岡県出身、防衛大学校18期。潜水艦艦長のほか、海上幕僚監部技術部、護衛艦隊運用幕僚、情報本部分析部、幹部学校教官、防衛研究所戦史部等勤務。平成17年退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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matsu
6
作者の考えとは相入れない部分も多いが、元自衛官の視点から、自衛隊や安全保障の問題点を論ずる点は面白かった。 ただ僕は、今のアメリカ追随の状況で9条を変更するのは非常に危険だと思う。2017/10/26
さの棒術
3
元潜水艦の艦長が書いた本。タイトルは防衛力ではなく軍事力。官僚的組織と化した自衛隊。事なかれ主義、前例主義、お役所仕事では有事に対応できない。自衛隊こそが世界最強だと言っている人に時々出くわすが、そういう人こそ、これを読んだらいい。名実ともに国際標準の軍隊にするには何が足りない?何が問題?アメリカが衰退したら日本も終わる。ミリオタの蘊蓄など役に立たない。問題山積どころか問題だらけ。どこから手をつけたらいいか途方にくれるだろう。日本に軍隊なんかいらない?まずはそこから始めなきゃだめだろうな。2017/10/19
恵美
2
憲法を改正して自衛隊を軍に昇格させ、叙勲もするべき。対応が遅れると取り返しがつかなくなる。軍事の本を読むといつも暗い気持ちになるけど、日本の現状って本当に待ったなしなんだろうな。2017/11/16
ゆきまさくん
1
訓練や演習では世界一強いと言われる自衛隊だが、法律の制約や戦後日本社会内に蔓延する空気から、実際にはうまく機能しないという。本当の予期しない危機には使えない今の自衛隊では、国防の本来の重責は果たせない。その現実を捉え、国民にとって有効なものとするため自衛隊OBである著者が訴えている。まだまだ課題が多いようだ。2020/03/12
zaku0087
1
憲法と自衛隊の整合性が、まずありきということでしょう。非合法的な組織と謗られる人たちが、ここ一番で命をかけた戦闘に参加できるものかということですね。現行法制ではm何をしても法律違反になるという話は、平成ガメラやシンゴジラでも揶揄されていましたから。簡単な思考実験でわかることなのに。2018/12/27
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