内容説明
芸能生活50周年、「よこはま・たそがれ」「契り」「夜明けのブルース」ほか数々のヒット曲を送り出す一方、古賀メロディなど名曲の「継承」に力を尽くす歌謡界の第一人者が、輝ける昭和の流行歌、作詞家、作曲家、歌手たちにせまる書下ろし歌謡論。日本歌謡史100年、名曲への讃歌!
目次
第1章 「日本歌謡史100年」は偉大な詩人たちのことばから始まる
第2章 「日本歌謡史100年」の後半―ひばりを中心に、ジャンルを広げる
第3章 ドーナツ盤とLP盤―昭和歌謡が若者文化になった
第4章 古賀メロディは日本のクラシックである
第5章 昭和歌謡黄金時代の夜明け―バタやんから春日、三橋、三波、村田へ
第6章 輝く昭和歌謡黄金時代―歌謡曲こそ「国民の歌」
著者等紹介
五木ひろし[イツキヒロシ]
昭和23(1948)年3月14日生まれ。福井県出身。昭和40(1965)年に歌手デビュー。昭和46(1971)年より五木ひろしとなり、以降、平成24(2012)年現在で42回連続「NHK紅白歌合戦」に出場(継続中)。昭和48(1973)年に「夜空」で、昭和59(1984)年に「長良川艶歌」でレコード大賞受賞。平成16(2004)年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。平成18(2006)年には「高瀬舟」でレコード大賞作曲賞受賞。平成10(2007)年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kabeo
1
五木ひろし中心ではなく、広く昭和歌謡を取り上げてあり、面白かった。五木ひろしの色々なテーマに沿ったカバーアルバムも聴いてみたくなった。2018/11/11
最終バック九番手
1
記憶の中でごちゃごちゃになっていた作詞家と作曲家のことをうまく整理してもらえてよかった…当然だがヤクザがらみの話は全く出てこない…初版第一刷発行:2013年12月1日…本体819円2014/07/11
Hideaki Kusunoki
1
五木ひろしが語る日本の歌謡曲の歴史。新書にとどめておくには勿体ないような渾身の内容。歌謡曲の源流としての明治・大正時代の詩人の業績や、あるいは録音機器・技術の進化などにも目配りされているのに驚き。正直言って五木さんがここまで幅広い視野から深い分析をされる学究肌のお方だとは思っていませんでした。大学の教養講座のような一冊であり、読んでいて襟を正さずにはいられませんでした。2013/12/17
小野島 大
1
演歌としてカテゴライズされがちな著者が、演歌はあくまでも「歌謡曲」=ポップスも演歌もロックもフォークも含めた日本の流行歌という括りの中の一ジャンルであり、自分は歌謡曲の歌手であって、その中で「挑戦」と「継承」をテーマとして歌い続けてきたのだ、という立場からの作家中心の歌謡曲論。日本の伝統的な歌=演歌という見方に否定的なのは輪島祐介などの史観を継承している。歌謡曲の原点は言葉であり曲ではない、というような意見はこの人ならでは。興味深い箇所も多いが、自分の歌手としての自負が強すぎるためか、我田引水気味な所も。2013/12/14