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東大理系教授が考える道徳のメカニズム

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584123997
  • NDC分類 150
  • Cコード C0212

内容説明

「なぜ、人を殺してはいけないの?」「なぜ、いじめはいけないの?」と質問してきた子どもに、我々大人たちはきちんと説明できるだろうか。人を殺してはいけないと言いながら、戦争や死刑がある社会。いじめはいけないといいながら、領土問題や人種差別のある社会。孔子、アリストテレス、デカルト、カント、ニーチェ、サルトルなど、世界の思想家や哲学者たちの道徳思想では解き明かすことができなかった「道徳の本質」に、やんちゃ盛りの双子の父親であり、東大理系教授である著者(通称「骨博士」)が、理系的視点で、挑む。

目次

第1章 問題提起 道徳の現状を分析する
第2章 先行研究 過去の道徳思想を解析する
第3章 モデル構築 道徳の基本原理をモデル化する
第4章 応用展開1 道徳は動物にもあるのか
第5章 応用展開2 道徳とことばの関係性
第6章 シミュレーションと予測 私たちはどう生きるべきか

著者等紹介

鄭雄一[テイユウイチ]
東京大学大学院工学系研究科教授(医学系兼担)。医学博士。1964年東京都生まれ。東京大学医学部医学科卒業、東京大学大学院医学系研究科修了。東京大学医学部、米国マサチューセッツ総合病院、ハーバード大学医学部等を経て現職。専門は、発生・進化生物学、再生医学及びバイオマテリアル工学。骨軟骨の発生、進化、再生に関する分子細胞生物学的研究と、バイオマテリアルの材料工学的研究を融合して、組織再生を実現する人工デバイスの開発に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこけし

12
著者の鄭先生の講義を受けましたが、平易な言葉の様で内容が難しかったので読みました。子どもたちにわかる様に世界の成り立ちや道徳を伝えていくことの難しさを感じる。先生なりにかみ砕いているとは思うけれど、素直で豊かな感受性が無いと理解が難しいかもしれません。仲間意識というところで人と人との成り立ちを考えると、人間も世界の大きな枠組みの中で群れを作って生きている動物なのだというイメージがわきました。2020/05/23

うめ

4
仲間であるという意識が生まれれば、道徳的な気持ちも生まれ、相手を尊重しより良い社会を作ることに繋がる。 ☆☆2013/11/22

しゅんぺい(笑)

4
道徳がテーマということで、ちょっと構えながら読んだのだけど、 なかなか斬新でおもしろい本でした。 「道徳」とは「仲間らしくしなさい」ということである。もうこれだけで、自分にはこれまでなかった発想でした。 「仲間に危害を加えない」、「仲間と同じ発想、行動をする」という二つの原理を提示して、その「仲間」と感じられる範囲を広げること、二つ目の原理に関しては、ある程度その内実が変化することを許すこと。 人間の言葉を通じて、「仲間」と感じられる範囲が増えていくんだな。 かなりまっとうな本やと感じました。2013/05/15

左手爆弾

3
「人を殺してはいけない」と言いつつ戦争や死刑が正当化されることをどのように考えるかを出発点にしている。それはそれでいいのだが、道徳・倫理と法・政治との混同が全面化してしまっているようにも思える。「仲間」すなわち「友/敵」が問題になるのは政治だという議論があるが、倫理はその「仲間」が既に確定した後の教えで...というくらいの腑分けはしていいのではないかと思った。そもそも、漢語文化圏における「倫理」は「ともがらのことわり」という程度の意味であり、ヨーロッパ言語圏だと「その場所の習慣」という程度の意味だ。2015/11/01

ひろっぴ

3
親御さんが読んで子どもに説明できるように、とのスタンスで書かれているが、なかなか馴染めなかったです。しかし、道徳を考えるきっかけにはなりました。結局は自分で調べ考えて導き出さなければいけないのだと思います。/最近、文科省では道徳の教科化への動きがあるようですが、教科として学校で教えるようなことなのか疑問がつきまといます。子ども達の手本となるような大人が増えることが一番の道徳教育になるのではないかと思います。その点、子ども達にきちんと伝えたいとする著者の想いは素晴らしいと思います。2013/12/15

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