ベスト新書
その「数式」が信長を殺した

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584122884
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C0221

内容説明

敵は本能寺にあり―明智光秀が吐いた運命のひと言。われわれの目に、その先で死を待つ織田信長の姿が浮かぶ。覇王・信長の死すべき運命は、数式で解き明かすことができる。源頼朝が鎌倉に留まり続けた思惑、足利尊氏が後醍醐天皇と敵対した際の勝算、関ヶ原合戦に勝利した徳川家康の打算、日本史に名を残す優れた武将は、ここぞという判断に数学の法則を使っていた。歴史に秘められた謎を、異色の数学者が明らかにした一冊。

目次

第1章 人はなぜ争うのか(源頼朝の野望;重力加速度gの勢いで転げ落ちる武士の困窮;挑発と弾圧;価値の転換;利害の対立;ビッグバンに賭けた関ヶ原の一か八)
第2章 その計算違いが命取り(源氏の動的計画法(ダイナミックプログラミング)
平家攻略の打算
戦国武将・明智光秀の臨界点と誤算
織田信長の苦労と最適制御
石田三成の正しい理屈と証明
豊臣秀吉という人たらしの計算)
第3章 失敗と成功の収支決算(仏教受容の代償;国と地方の打算;桓武天皇の打算と誤算;狙われた奥州の鉱物資源;失政が招いた乱の決算)
第4章 武士たちの知恵と工夫(戦い方の変遷;鎌倉武士対モンゴル軍;戦場の陣形;戦術・戦法の移り変わり;城造りと大砲)
第5章 武士の運も実力のうち(尼将軍・北条政子の打算;越後の聖将・上杉謙信;織田信長の先見性;羽柴秀吉の天運;柳生と乃木と東郷と)

著者等紹介

柳谷晃[ヤナギヤアキラ]
1953年、東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士課程修了。数学をわかりやすく教えることに定評があり、その対象は学生からビジネスマン、リタイアした人まで幅広い。一方で、日本の伝統芸能や宗教にも精通する異色の数学研究者でもある。現在、早稲田大学高等学院数学科教諭・早稲田大学理工学術院兼任講師、早稲田大学複雑系高等学術研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shibacho

4
柳谷先生の授業は高校の補講を受けましたが面白い授業内容だったのは確かです(雑談多めなので教科書はほとんど使ってませんでしたが)。しかし本はイマイチで、馴染みのない人に数学の面白さを知ってもらうという狙いには失敗してる気がする。理系的にはこの説明の方がしっくりくると誤解されてるフシもあるし、この本の題名も信長が死んだ原因がイマイチ数学的でないので看板に偽りありって感じもする。歴史の豆知識本としては悪くないけど…サンデル先生みたいに授業内容をそのまま本にするみたいな企画の方が面白いかもしれない。2016/03/19

Eddie

3
ちょっと違う視点で見てるところは理解できたが、数字や数学絡みはあまり関係ないような・・・・。2021/11/15

まのん

2
とりあえず第一章だけ読んだけど、教科書の言葉を理系馴染みのに置き換えただけ。2016/01/27

NAGIA

1
数学的な視点で歴史を見るってどんな感じだろう、と期待したけど、例えに数学や経済の用語を持ち出してるくらいで、内容自体は従来の歴史観とあまり変わりない。もっと斬新かと思ったのに、むしろ凡庸。しかもどこまで史実でどこまでこの人の推測かわからない。これくらいなら数学持ち出さなくてもみんな理解できるよ、と思うけど、理数系の人はもしかしてこの例えでわかりやすくなるのかも? あちこちにのぞく理系優位の考え方が鼻について、つい感想が辛口になってしまった。なんで理系の人って、世の中の凄い人は皆理系って思ってるの?2014/06/02

stuccohome

1
数式を力学的に用いて、大和時代~近代まで広範囲の各種史実に残っている乱や戦、政治の動きを考察して独自の見解もあって面白い。貨幣価値の換算等、比較の数値化も丁寧で良い。経験則が最適制御でも実証できたり、火縄銃の硝煙による視界の問題点と陣のキャパで鉄砲隊の人数見積もりなどなど、いろいろな力学を考えると隠れた何かが見えてくる。意図的に隠したいこと、庶民が聞きたい内容に変わること、歴史が面白いのは人の心が関与していることだろう。都合の悪いことは歴史に埋もれていくが、物理現象と心理学から掘り出すことも面白い。2013/04/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/646157
  • ご注意事項

最近チェックした商品