内容説明
敵は本能寺にあり―明智光秀が吐いた運命のひと言。われわれの目に、その先で死を待つ織田信長の姿が浮かぶ。覇王・信長の死すべき運命は、数式で解き明かすことができる。源頼朝が鎌倉に留まり続けた思惑、足利尊氏が後醍醐天皇と敵対した際の勝算、関ヶ原合戦に勝利した徳川家康の打算、日本史に名を残す優れた武将は、ここぞという判断に数学の法則を使っていた。歴史に秘められた謎を、異色の数学者が明らかにした一冊。
目次
第1章 人はなぜ争うのか(源頼朝の野望;重力加速度gの勢いで転げ落ちる武士の困窮;挑発と弾圧;価値の転換;利害の対立;ビッグバンに賭けた関ヶ原の一か八)
第2章 その計算違いが命取り(源氏の動的計画法(ダイナミックプログラミング)
平家攻略の打算
戦国武将・明智光秀の臨界点と誤算
織田信長の苦労と最適制御
石田三成の正しい理屈と証明
豊臣秀吉という人たらしの計算)
第3章 失敗と成功の収支決算(仏教受容の代償;国と地方の打算;桓武天皇の打算と誤算;狙われた奥州の鉱物資源;失政が招いた乱の決算)
第4章 武士たちの知恵と工夫(戦い方の変遷;鎌倉武士対モンゴル軍;戦場の陣形;戦術・戦法の移り変わり;城造りと大砲)
第5章 武士の運も実力のうち(尼将軍・北条政子の打算;越後の聖将・上杉謙信;織田信長の先見性;羽柴秀吉の天運;柳生と乃木と東郷と)
著者等紹介
柳谷晃[ヤナギヤアキラ]
1953年、東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科数学専攻博士課程修了。数学をわかりやすく教えることに定評があり、その対象は学生からビジネスマン、リタイアした人まで幅広い。一方で、日本の伝統芸能や宗教にも精通する異色の数学研究者でもある。現在、早稲田大学高等学院数学科教諭・早稲田大学理工学術院兼任講師、早稲田大学複雑系高等学術研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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