内容説明
「野ばら」「すみれ」「冬の旅」…。明治以来、ドイツリートの歌詞として、多くの抒情詩が邦訳されてきた。しかし、詩に秘められた含意は、必ずしも十分に伝えられては来なかった。その代表が、たとえばローレライ。ローレライとはどんな女なのか。そう問われて、すぐに答えられるだろうか。本書は、「あこがれ」を道しるべにたどる、ドイツ抒情詩「愛の森」案内である。
目次
1 歌うローレライ―髪のちから声のちから
2 摘もうか踏もうか植えようか―花のいのちは短くて
3 ナイチンゲールと菩提樹と―恋をいろどる鳥の声
4 レモンの花咲くあの国へ―愛いろいろ
5 あい寄る白鳥きしむ風見鶏―愛の無言歌
6 ざわめく菩提樹―さまよえる恋心
7 ともに臥所を―恋は異なものあやういもの
8 風のなかの鳥のように―愛の歓び愛のはかなさ
9 身体のうたう愛の歌―冷静と情熱
10 グレートヒェンは歌う―たましいの錬金術
-
- 和書
- 文語文法詳説