内容説明
売れっ子作家であり、作家養成講座のカリスマ講師が著わす小説家デビューの手練手管。出版社対策から、文章指南まで実践的なテクニックはもちろん、現役作家のみが知りうる裏ワザも満載。まさに、本気で作家になりたい人々へ絶好の手引書である。
目次
1時限 とにかく面白い小説を書こう!
2時限 エンターテインメントの基礎知識
3時限 根本原則を忘れるな、短編小説とホラー小説
4時限 歴史小説と時代小説は資料との付き合い方が肝心
5時限 SFとファンタジーはオリジナルとインパクトが大切
6時限 傾向と対策を万全に、いざ新人賞を狙え!
著者等紹介
若桜木虔[ワカサキケン]
1947年、静岡県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。NHKカルチャーセンター、読売文化センターで小説講座の講師を担当し、12名の生徒をプロ・デビューさせている。『作家養成講座』(KKベストセラーズ刊)をはじめ、300冊以上の著作があるほか、作家集団、霧島那智の筆名で時代小説やシミュレーション小説を200冊以上上梓している。ベストセラーにランキングされた作品も数多い
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kitten
16
図書館本。プロの作家になるための技術が、実例を元に細かく指導されている。これ読むと、プロの作家なんてそうそうなれるもんじゃないな、と思う。ただ、単純にやっちゃダメなことは参考になる。結局は、読書、というか、審査員がどう読むかを意識して書けってことだろう。蛇尾でもいいから、龍頭で。話の展開を早く。出し惜しみしない。まあ、プロになる気はないけど。w 2017/11/26
リキヨシオ
12
小説が面白いと思うのは「有名作家作品だから!」という見方があり、無名作品は4百詰原稿用紙の5~10枚以内に審査員が面白いぞと思わせる必要がある。読者の興味を引くテーマ、退屈な展開にしない、理解しやすい文章、人物や背景が自然と理解できる、共感を呼べる人物の登場。初出はフルネーム、容姿では〇〇に似ているなどの安易な表現はしない、職業や地位の他に学歴特技趣味などを必要に応じて入れる、「」を閉じる直前のマルは打たない、台詞の後は行替え空白1文字入れる、主要人物は最初に決める、時代小説は考証が第一…などなど。2015/01/23
Kaz
8
小説家が何を考えて執筆しているかがうかがい知れて、面白かった。小説を読むときの視野が広がった感じ。2019/02/03
MIKETOM
7
以前紹介した「作家養成講座」の続編。あれよりも突っ込んだ内容になっている。自己満足ではなく、実際にプロになること、そして長くプロであり続けることを目標に設定した本。面白かったのが、現実にある賞の落選作品をもってきて、ダメな部分の指摘と添削。この突っ込みがかなりきつくて、読んでる側としては面白い。ただし、あくまで文章テクニックの伝授だけであり、どんな物語を作り上げるかという肝心な部分は書かれていない。もちろん、それを教えるのは不可能なんだろうけどね。だけど、それこそが一番知りたかったことなのに。残念。2021/07/24
ハイちん
5
ざっと流し読んだ。巻末の解説に、この本を精読すれば必ず新人賞は取れる、とあったが精読する気にはならなかった。たぶん再読することもないだろう。小説を書く際には、普段はあまり本を読まない人を想定して、その人たちが引きこまれるように、飽きないように書くことが大切だとしている。また新人賞にはそれぞれ特色があり、それぞれの傾向と対策を研究する必要があると述べている。個人的にはアマチュアの文章を悪文の見本として引用し、それを批判するやり方があまり好きではなかった。2014/11/13