感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aki
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なんど読んでもおもしろい。悪王の代表とされる秦の始皇帝、ネロ、ユダヤ王ヘロデ、煬帝、則天武后、ヒットラーを取り上げ、最高指導者として結構有能だったことを明らかにした本。ヘロデの政治的な庇護者であったアントニウスがオクタヴィウスに破れた後、ヘロデ王はオクタヴィウスに会見を申し込んだ。オクタヴィウスの前でヘロデは自分がいかにアントニウスに忠実だったかを例をあげて説明。そして最後に「アントニウスに尽くしてきた、その忠実さで、今度は、あなたに仕えましょう」と。これでオクタヴィウスの心をつかんだ。役者やなあ。2020/11/02
MIRACLE
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東西6人の暴君の業績を紹介した本(ネロ、ヘロデ、始皇帝、煬帝、則天武后、ヒットラー)。現代の政治家の任務は、国民の安全と生活の保証、国家の繁栄と安全の確保に加え、デモクラシーを機能させ、国民の基本的人権を守ることにある。その目的を実現するため、政治の世界の倫理と論理は、個人の倫理とは一致しない。軍隊はその本質上、国家に属し、政府(シヴィル)に属するものではない(203頁)。だから、文民統制が必要だ。逆に、警察のように、ときの政府(=政権、シヴィル)に隷属する軍隊は、軍隊ではない(自衛隊はまがい物の軍隊)。2016/05/06
こーた
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政治家の倫理は個人の倫理とは違うんですね。2013/07/31