内容説明
タイガースだからここまで頑張れた。“控え”から“一流”へ―チームを愛し、ファンに愛された男が初めて綴る激動の20年。
目次
第1章 チャンスをつかみとるための行動学(悔しかったトレード通告;いかにしてピッチャーに合わせるか ほか)
第2章 野球人生を変えた出会いと言葉(野村監督の教え;野球を難しく思う ほか)
第3章 支えられ、刺激を受けたチームメート(自分のためだけに;移籍を真剣に考えた ほか)
第4章 夢に向かって突き進め!(猛練習でごはんが食べられなかった;バスケ部時代にできた新たな目標 ほか)
第5章 タイガース愛(阪神になじむには時間が必要だった;ファンの支えが勇気とパワーを与えてくれた ほか)
著者等紹介
矢野燿大[ヤノアキヒロ]
1968年12月6日、大阪府生まれ。181センチ81キロ(現役時)。右投右打。桜宮高‐東北福祉大からドラフト2位で91年中日入団。中日時代は控え補手ながら、打撃力を買われて外野手でも出場。97年オフにトレードで阪神に移籍。強打堅守の捕手としてレギュラーの座を勝ち取り、2003、05年のリーグ優勝に貢献するなど球界を代表するキャッチャーとなる。ベストナイン3回(03、05、06年)、ゴールデングラブ賞2回(03、05年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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再び読書
16
努力によって一流選手になった様が書かれる。この人の謙虚さと人柄の良さがわかる。ただ、あえて一言申すなら、真面目で人が良すぎるだけでは、プロ野球の監督として成功するのは難しいと思う。非情な勝負に対する計算が必要と思われる。ウッズとの連続11球勝負は確かに藤川球児という類まれな直球という魔球を持った投手だけが、権利を持つのは理解出来るが、こと勝敗に関しては、野村氏も疑問を呈していた。男気があり、思いやりがある素晴らしい人格は間違いないが、監督として成功するためには、汚れ役を引き受ける参謀が要る。2014/04/10
ぽかちゅう49
15
この人の厳しい優しさが凄く好きです♪矢野さんのトレード後のタイガースでの自伝的な内容。ご自身は才能が(プロの中では)抜けてないとの自己評価ですが、そこを認めて鍛練されたからこそ、20年も現役でできたのかも。現役生活20年は…すごいよ(^^;若手へのメッセージとして「チームに貢献したい!のコメントより今の自分自身を考えてほしい」はなかなか言えないよ(^^)…個人的に捕手の配球論はいつ読んでも面白いな~と感じるので、是非今度は捕手・矢野さんの『配球論』を読んでみたいです。2017/11/28
Kaz
10
矢野が中日から阪神へトレードされたときは、まだ阪神が万年最下位だったころ。その後、野村→星野→岡田と地力をつけていくのだが、その強くなる過渡期を正捕手として牽引した彼の実績は評価に値する。ただ、もう一つ選手としての魅力に欠ける印象があった。本書を読んで、彼の人望に引き込まれたが、指導者としてはあまり多くを期待してはいけないように感じた。プロ野球の監督って、もう少し「濃さ」がないと大成しないような印象がある。矢野さんは、そういった意味で少し「薄い」気がしました。2014/06/26
コダマ@ようやっとる!
7
捕手論というより「恵まれたいい人」って感じ。お世話になった人すべてに感謝しているところがすごい。大学のエピソードは驚き、すごい責任感だと思う。そのうち監督になるのだろうか。2015/04/15
chanrami
6
今までの阪神タイガースの個性的な選手にはない個性を持つ選手。こんなに真摯に打ち込んで努力していると感じさせてくれる選手いなかったです。そういう意味では外様っぽいとは思います。本書を読み終えて、改めて矢野という選手が努力で一歩ずつ着実に上がってきたことを思い起こさせてくれました。阪神を強くしてくれた選手の中心にいた矢野さんの本を読めて良かったと思います。2011/07/18