出版社内容情報
『倚りかからず』から20年。日常的な言葉に強靭な精神性を込めた詩をつづった茨木のり子の生涯と生み出された詩の世界を紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
57
再読。2月17日が命日、亡くなられて18年になる。単行本の詩集もいいが、「別冊太陽」を再読するたびに、茨木のり子さんの作品や生き方に活を入れてもらう私。今回の再読で、茨木さんは戦争や安保闘争について鋭い視線と作品、そして行動で批判的精神を表現していたことが強く印象に残った。「自分の感受性くらい」2024/02/29
とよぽん
51
茨木のり子さんの生い立ち、軍国少女、三浦安信さんとの結婚、日々の生活、死別、韓国語、同人誌の仲間、弟さんや甥御さんとの温かい交流などを散りばめ、写真や資料も豊富で魅力的な一冊。アーカイブといえる貴重な本だと思う。何度でも読み眺めたい。2月17日は命日だった。2020/02/20
鴨ミール
46
2/17は、茨木さんの命日だったようです。本書は彼女の生い立ち、書き残された詩、写真、親族や友人からの聞き取り、貴重な一冊です。値段は結構しますが、詩にそえられた写真がとても素敵です。バイブルのような一冊です。ぜひ手元に置きたい。彼女の詩にあるのは、嘘のない言葉だから好き。2020/02/19
こばやし
34
「自分の感受性くらい自分で守ればかものよ」この2週間くらいこの言葉にすごく助けられた。職場の人達それぞれの価値観に削られて、SNSにも人の価値観が溢れてて、油断すると大切にしている自分の価値観が保てなくなってる時があった。私を守るのは私だ!ってやられていたメンタルを立て直して強い気持ちになれた。言葉ってすごい。大型本で原稿用紙に直筆で書かれた詩の写真が載ってるのもすてき。詩って今まであまり読んでこなかったけど、歌詞とか俳句とかもそうだと思うけど、この短さに凝縮された気持ちが圧倒的だなと感じた。2022/01/23
あや
32
大好きな詩人茨木のり子さんの別冊太陽があると知り、早速注文して読む。手書きの原稿や貴重なお写真や日記、お手紙など貴重な資料多数。最愛の旦那様を亡くされたあとに書かれた詩の数々がとても良い。谷川俊太郎さんによる序文も良い。2024/05/26