出版社内容情報
時は明治時代。幕府の仕事を失った職人たち。殖産興業を急ぐ政府。双方の力が合わさり明治工芸は隆盛を極める。本書では七宝、陶磁器、染織、金工などの名品約180点を紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
15
中国産白菜もすごいかもしんないけど、国産タケノコだってすごいんだからねっ!!…、という訳で、あの日の感動を思い起こすため眺める眺める。明治の細密工芸は刀剣や甲冑などが不要となった職人たちのいわば「士族の商法」というか、やむにやまれぬというのが大きかったようですが、故宮の白菜はアレ、またなんなんだろうなあ…。白菜どうしよう白菜。いっそ東博と三井美術館をハシゴすべきだろうか。2014/06/29
ひなにゃんこ
5
★5 超絶技巧、スーパーリアリズム。細密工芸大好きなので、どのページも眼福。本当に変態的な細かさ、正確さ。一切妥協の痕跡なし。一つの作品を仕上げるために、一体どれだけの手間をかけて、どれだけ技を磨いて、どれだけ拘り抜いて、と考えると気が遠くなる。人間技か?コレ。清水三年坂美術館や超絶技巧の展覧会で作品を色々見たけど、肉眼では限界があるほどの細かさ(単眼鏡買いました)。清水は再訪したいし、並河靖之七宝記念館も行ってみたいと思いながら数年。コロナのせいで動けない。早く収束してくれ。2021/08/15
お萩
5
自在置物からたどり着いた本だけれど、七宝の美しさにしばらく見入ってしまった。なんだこの色使いこのデザイン。ページをめくる度溜息が出るほど美しい。埋もれてたなんてもったいない。2016/11/19
tama
5
図書館本 別冊太陽とは思わなかった。監修が山下裕二さんというのも借りた理由。写真が大きいのは嬉しい。専門家の解説は従来のこの手の本同様で、そこから心の動きは生まれませんでした。まあ仕方ない。上野の国立博物館と清水三年坂美術館には行きたくなった。殆どの印籠が「和紙」で出来ているという話は初めて知りました。耐久性上、木はだめだそうで。デザイン上の流行があり、それで出来てくる技(技法だけでなく個人の力技も含む)もあれば流行のために消えてゆく技もあるわけで、なんとか消えないように、税金を使って欲しいと思いました。2014/05/29
愛理ちゃん88
3
東の涛川、西の並河。西洋美術に影響を与えた明治の工芸の世界。2015/12/13