平凡社新書<br> 世界史のなかの文化大革命

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平凡社新書
世界史のなかの文化大革命

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  • サイズ 新書判/ページ数 331p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858914
  • NDC分類 222.077
  • Cコード C0222

出版社内容情報

文化大革命とは何だったのか。文革を中国国内で完結したものでなく、その国際的要因と越境性を重視し、もうひとつの真実にせまる。

《目次》
序章 文革五〇年目の亡霊
文革の「亡霊」とは何か/アジアからみた「1968」

第1章 革命の夢──北京―ジャカルタ枢軸
中国とインドネシアの紐帯/バンドン精神の結晶/共産主義に傾斜するインドネシア
第二回AA会議を目指して/インドネシア貿易の日本商人/流産した第二回AA会議
アジアの革命──屈辱の近代と、抵抗の戦後

第2章 革命勃発──9・30クーデター事件
一日だけのクーデター/事件の真相は/「ワニの穴」を訪れる
中国から見た9・30事件/クーデター計画を事前に知らされた毛沢東
アイディットの自供書/アイディットを悼む毛沢東

第3章 革命失敗──赤狩りと華僑弾圧
「赤狩り」反共キャンペーン/「赤狩り」を中国はどう報じたか/中国の国際的孤立
「反華排華」反中キャンペーン/華僑迫害を中国と台湾はどう報じたか
「難僑」の帰郷/華僑農場をたずねる/華僑農場の実態/社会暴力としての華人迫害

第4章 マオの革命──文化大革命の嵐
中間地帯論の変質/失意の毛沢東、流離の八カ月/9・30事件失敗の教訓
日本共産党代表団との会見/日本共産党と中国共産党との決裂/起死回生の文革発動
「司令部を砲撃せよ」/強力な援軍、紅衛兵/「燎原を焼き尽くす炎」

第5章 革命連鎖──西側に飛び火した文革
世界革命としての文革/文革の日本上陸/日共系組織の分裂/新左翼運動を刺激
共感派の礼賛/権力闘争論からの批判/異種交配型雑種革命/パリ五月革命とマオイズム
「パリに吹いた東風」/アメリカのベトナム反戦・公民権運動/CCASと文革
「反システム運動」として

第6章 反革命──台湾発アメリカ行き「東京クラブ」
革命失敗がもたらした暗転/台湾から見た9・30事件/台湾のインドネシア華僑
台湾の対インドネシア工作──西側世界への足がかり
「東京クラブ」結成──西側のインドネシア包囲網
台湾に「インドネシア工作指導小組」結成/中国との断交をめざして
中国の国連復帰を後押ししたマリク外相とストミセン
資本主義vs.共産主義──レジリエンスの相克

第7章 遠距離革命──西カリマンタン武装蜂起
再建されたインドネシア共産党/ユスフ・アジトロップという人物
西カリマンタンを訪れる/インドネシアのなかの小中華/西カリマンタンの火?山部隊
農村革命の舞台/林彪の人民戦争論を実践/ダヤク族との民族紛争で華人追放
追放された華人の難民体験/遠距離革命として

第8章 革命無残──ユートピアの終焉
インドネシア軍の掃討作戦で鎮圧/スカルノの晩年/インドネシア束の間の春
紅衛兵運動のエスカレート/紅衛兵の下放・革命委員会・兵営国家化/劉少奇、非業の死
中ソ紛争と第九回党大会/米中接近へ/林彪事件の衝撃/個人意識と思想解放のめざめ
盛り上がらない批林批孔運動/マオの死と文革の終わり
林彪事件・あさま山荘事件・ミュンヘン五輪テロ事件

第9章 革命残響──夢が消えたあとに
一九八一年歴史決議で文革全否定/二〇世紀最後の革命/事件の世界史的意義
山口県のマオイスト/「天安門の学生運動は国際的大謀略」

終章 過ぎ去らぬ「革命の亡霊」
打ち砕かれた革命の夢/「東風が西風を圧倒する」再び


あとがき
参考文献



馬場 公彦[ババ キミヒコ]
著・文・その他

内容説明

文化大革命とは何だったのか―。それは中国という特殊な空間と歴史のなかで起こった、一度きりの出来事なのだろうか。それとも、ある条件のもとでは、どの国、どの社会でも起こりうる現象なのか。亡霊のように徘徊し連鎖して起きることはあるのか。国際的要因と越境性を重視し、文革のもうひとつの真実にせまる。

目次

文革五〇年目の亡霊
革命の夢―北京‐ジャカルタ枢軸
革命勃発―9・30クーデター事件
革命失敗―赤狩りと華僑弾圧
マオの革命―文化大革命の嵐
革命連鎖―西側に飛び火した文革
反革命―台湾発アメリカ行き「東京クラブ」
遠距離革命―西カリマンタン武装蜂起
革命無残―ユートピアの終焉
革命残響―夢が消えたあとに
過ぎ去らぬ「革命の亡霊」

著者等紹介

馬場公彦[ババキミヒコ]
1958年生まれ。長野県伊那市出身。北海道大学大学院東洋哲学研究科修了、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程満期修了、学術博士。専門は東アジア論・日中関係論・メディア論。中国伝媒大学(北京)名誉教授。出版社勤務。著書に『戦後日本人の中国像―日本敗戦から文化大革命・日中復交まで』(新曜社、大平正芳記念賞特別賞。中国語版『戦後日本人的中国観―従日本戦敗到中日復交』社会科学文献出版社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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skunk_c

48
文化大革命を現代史に位置づける試みは他にもあると思ったが、本書のユニークな点は、まずインドネシアの9.30事件との関わりを見たところだ。非同盟諸国としてともに歩んできた両国が、国際環境の中で孤立を深める中、一方でインドネシアが「共産党のクーデタ失敗」(当然異説あり)とスカルノからスハルトへの権力委譲、そして中国との関係悪化となり、国内で孤立を深めていた毛沢東が権力闘争として文革を立ち上げていく。その関連が必ずしも証明されているとは思わないが、非常に興味深い。西カリマンタンの華人社会の動向など貴重な内容。2020/01/17

fseigojp

17
インドネシア革命の挫折から説き起こす視点が面白かった2018/10/07

さとうしん

11
文革をインドネシアでの9・30事件による華人華僑迫害・反共キャンペーン・中国との断交の余波によるものとし、また日本も含めた世界中に広がった「1968革命」のはじまりと位置づける。前半部は特に「世界史のなかの9・30事件」と言った方がよいかもしれない。文革を敢えて中国国内史として完結させない視点が新しい。2018/09/29

ののまる

10
現代にも様々な地域に影響を残している文革、毛沢東思想。そのためにも文革を知らなくてはならないが、中国では教科書から消えさせようとする動きがあったり。これは日本の若者も知らないと。2019/05/29

bapaksejahtera

8
文革自体については基本情報と分析に止め紙幅を20世紀後半に世界に与えた本件の影響分析に割く。即ち世界最大規模の共産党が瞬時に姿を消したインドネシア930事件以後の動きであり、次いで我が国の新左翼運動とその挫折が述べられる。第二回アジア・アフリカ会議の流産により世界革命の中間地帯としてのAA地域革命構想が破綻して毛沢東の革命関心が反修正主義に変化したとの分析は理解できる。文革発動直前の中共日共間のやり取り記述も興味深い。AA諸国の人口構成から今後の成長を楽観する著者の世界認識は驚く程甘く全体の信用を損なう。2021/01/01

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