出版社内容情報
「生きづらさ」を巡り、シュタイナー学者高橋巖とキリスト教神学をバックボーンとする佐藤優が、国家・資本・宗教を軸に語り合う。
はじめに 佐藤優
? 国家―― 一人ひとりの時間と空間の共同体
道半ばを歩く者として
見えるものと見えないもの
キリスト教はオカルト?
ぎりぎりのところで神と出会う
普遍主義では世界宗教になりえない
ドイツのキリスト教とナチス
見えない世界を言語化する
時間と空間は溶けるのか
人は形而上学から逃れられない
日米安保と北方領土問題
個人と国家と社会
国家における性の二重構造
社会の力を強化する
日本の教育と子どもの未来
フィクションの力で他者を想像する
? 資本―― お金と働くこと
資本主義の男性原理と女性原理
お金がすべて?
プロテスタンティズムと資本主義は関係ない
現象をとらえる宗教学的手法と内在論理をつかむ神学的手法
日本文化とキリスト教の女性原理
生活のなかに植え付けられた資本主義
労働力の商品化
見えるお金が見えない心を縛る
不安定な社会だからこそ必要とされるもの
? 宗教―― 善と悪のはざまで
現代人は悪に鈍感
善と悪のはざまで生きる
悪はどこから入りどこから去っていくのか
破壊的な悪の力を包むには
人間の努力を重視するグノーシス
意志の力を超えて働く縁と召命
音楽や本との出会いも召命
悪は人間の言葉から生まれる
人間関係のなかにいる神と悪
愛をリアルに感じるためには
なぜ私たちは生きているのか
おわりに 高橋巖
佐藤 優[サトウ マサル]
著・文・その他
高橋 巖[タカハシ イワオ]
著・文・その他
内容説明
神なき時代、人間のエゴと欲望は肥大化し、それは私たちの生きづらさを引き起こしている。国家・資本・宗教を切り口に、物質世界のなかで精神生活の重要性を説くシュタイナー人智学の第一人者高橋巖と、キリスト教神学と現代社会を取り結ぶ著作活動をつづける佐藤優が、世界のあり方を問い直す。「見える世界」と「見えない世界」の結びつきに光をあて、いま、ここに生きる意味を探る一冊。
目次
1 国家―一人ひとりの時間と空間の共同体(道半ばを歩く者として;見えるものと見えないもの;キリスト教はオカルト? ほか)
2 資本―お金と働くこと(資本主義の男性原理と女性原理;お金がすべて?;プロテスタンティズムと資本主義は関係ない ほか)
3 宗教―善と悪のはざまで(現代人は悪に鈍感;善と悪のはざまで生きる;悪はどこから入りどこから去っていくのか ほか)
著者等紹介
佐藤優[サトウマサル]
1960年生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年背任と偽計業務妨害容疑で逮捕され、09年最高裁で執行猶予付有罪が確定し失職。14年、執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。05年発表の『国家の罠』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。著書に『自壊する帝国』(新潮社、大宅壮一ノンフィクション賞)など
高橋巖[タカハシイワオ]
東京・代々木生まれ。ミュンヘンでドイツ・ロマン派美学を学ぶなか、ルドルフ・シュタイナーの著書と出会う。73年まで慶應義塾大学で美学と西洋美術史を担当。その後シュタイナーとその思想である人智学の研究、翻訳を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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