平凡社新書
世界を動かす聖者たち―グローバル時代のカリスマ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582857245
  • NDC分類 163.5
  • Cコード C0214

出版社内容情報

今、世界の再宗教化が進行している。ダライ・ラマやサイ・ババから社会活動家まで、聖と俗、地域も超えて活躍する聖者たちを通じて、激動の南アジアと21世紀が見えてくる。

内容説明

聖者たちが現代社会において果たす役割とは、グローバルな世界とローカルな世界、聖と俗、宗教と政治とを結びつけることである。近代化の果て、世界は世俗化すると言われていたが、現実には今、新しい形の宗教性が広がりつつある。宗教の坩堝・南アジアの聖者たちの姿から、21世紀の宗教のあり方が見えてくる。

目次

第1章 近代化と聖者
第2章 クマリ―生ける女神の伝統は現代を生き残れるか
第3章 ダライ・ラマ一四世―活仏はチベットと世界をつなぐ
第4章 サティヤ・サイ・ババ―奇跡を起こす地上の神
第5章 アンナー・ハザーレー―世俗の活動家が宗教的カリスマを帯びるまで
第6章 ババ・ラームデーヴ―人騒がせなヨーガ・マスター
第7章 アンベードカル―菩薩となった憲法の父

著者等紹介

井田克征[イダカツユキ]
1973年高崎生まれ。インド・プネー大学への留学を経て金沢大学大学院社会環境科学研究科修了。博士(文学)。現在、金沢医科大学など非常勤講師。専門は南アジア宗教史、ヒンドゥー教思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

20
聖者って正直縁遠いけど、例えば『神の国アメリカの論理』の時のような途方に暮れる距離は、このインドの聖者たちのレポートからは感じられない。違うのはきっと、信者側。もちろん真剣なのだけれど、どこか排他的じゃなく、明日の自分が別の聖者に帰依してることもまああるよね、的な、そして近代的な合理性も併せ持ってくれること。特に印象的なのが最後の、インド憲法の父アンベードカル。知性によって差別と闘い、宗教も理性的に選択した彼が、今や菩薩とされるという、世俗→宗教のライン。他者理解と合意形成への希望と可能性を感じてしまう。2014/12/11

nizimasu

5
世界の聖者といっても南アジアのインドとチベット、ネパールの聖者が出てくる。有名なダライラマやサイババはもとより、アンナー・ハーザレーのような社会運動家が聖者となっていくのもインドならでは。でもこの傾向は今では日本でいうトリックスターのような存在だと思う。ある種の極端さを身にまとい、発言していくという人間がある閾値を越えるとカリスマとして迎えられるのは、最近の小保方さんなんかとも共通する論点だろう。ババ・ラームデヴのようなヨガの行者から啓蒙かとして注目されるストーリーなんかはかなりユニークでした2014/05/22

うちこ

2
わたしは "あと10年もしたら、ヨガをするヤングの中にはサイババという名前を聞いたこともない人がたくさんいる時代になるのだろうな…" と、この本を読みながらそんなことを思いました。 ほかにも何人かの聖者が各章のテーマになっていますが、ネパールのクマリ、インドのアンナー・ハザーレーのことは知りませんでした。いまのデリー首都圏首相(アルヴィンド・ケジュリワル)が、ハザーレーの片腕だった人であるということも初めて知りました。2018/03/12

まめ

1
『近代化の果てに、世界はふたたび宗教化しているのだ。』(P.19) 2014/05/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8024634
  • ご注意事項

最近チェックした商品