出版社内容情報
日本でテレビ放送が始まった昭和30~40年代。誰もが夢中になった「あの頃」の番組を網羅して解説。『お笑い三人組』『私は貝になりたい』『巨泉・前武ゲバゲバ90分!』など紹介多数!
内容説明
誰もがテレビにかじりついて熱中した昭和三十年代―。テレビっ子第一世代を自任する著者が子ども時代の記憶をフル回転させ、今ではもう観ることのできない名番組を振り返る。リアルタイムで観たからこそ書ける、秘話・逸話満載。
目次
第1章 テレビ時代の幕開け―一九五五、五六年
第2章 国産ドラマがはじまる―一九五七、五八年
第3章 東西喜劇人の腕くらべ―一九五九~六一年
第4章 リアリズム時代劇への転換―一九六二、六三年
第5章 ホームドラマから深夜番組へ―一九六四、六五年
第6章 学生運動と社会派ドラマ―一九六六、六七年
第7章 カウンターカルチャーの波―一九六八~七〇年
著者等紹介
瀬戸川宗太[セトガワソウタ]
1952年東京生まれ。映画評論家。上智大学法学部卒業。社会派・サスペンス・アクション映画に詳しい。少年時代からのテレビ映画・劇映画ファンで、筋金入りの映像派(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
38
1952年生まれの著者による1960年代までのTV鑑賞記。10歳ほど下の私は一部しか観てないが、生放送中心で画像記録が少ない時代だけに、著者の感想には価値がある。好き嫌いは強めだが、『てなもんや三度笠』に見られる公開番組の利点など分析も面白い。漫画や映画との関係にも触れている。実写ヒーロー物(月光仮面など)に強かった戦争の影響は、少年誌にもあったと記憶する。イデオロギーの影響も確かに大きかったが、所属コミュニティ(の空気)に皆が忠実だったという事だと思う。残念ながら今も、自由より空気が尊ばれる国ではある。2019/04/06
kenitirokikuti
8
図書館にて。昭和半ばのテレビ番組を振り返るという類書多数なジャンル。著者は1952年生まれだが、父がTBS(当時はKR)務めだったので1955年から自宅にテレビがあったというのが特色。同年の日本のテレビ台数はおよそ5万台なので、東京タワーや御成婚以前から自宅にテレビがあった家庭が非常にまれだと分かる▲『お笑い三人組』からトリオ漫才が増える。それ以前はエンタツ・アチャコのペアぐらい。ロッパやエノケンは一人である▲少年マンガ的には、赤胴鈴之助と伊賀の影丸は異なるジャンル。時代劇か否かは、お芝居の「殺陣」の有無2020/08/10
rana
4
知らない番組もちょこっとあったけど、ほとんどが見た番組で本当に懐かしい。テレビの黄金時代に育ててもらったと思うと感慨深い。いい番組が続々と制作されていた時代。小さなテレビを家族が見ていた。白黒で画質の悪いテレビだった。カラーになり、ステレオになり、大型になり、ビデオができ、デジタル化、そしてDVD、ブルーレイ。受像機は進化した。番組はそれに比例して進化したのかな。2013/02/22
たくのみ
3
「ウルトラマンは馬鹿馬鹿しくなり見るのをやめた」という、私の嫌いなタイプの人が書いた、1960年代までのTV「黄金時代」のお話。どこを黄金とするかは人によりだいぶ違うが、活気にあふれたすてきな時代だったのかも。テープが残されない番組が多かった黎明期。こんな風がふいていたんですね。2013/01/29
-
- 和書
- 海の稜線 創元推理文庫