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平凡社新書
大川周明アジア独立の夢―志を継いだ青年たちの物語

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  • サイズ 新書判/ページ数 305p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856514
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0221

内容説明

昭和十三年、東京西郊に、ある“私塾”がつくられた。思想家・大川周明を所長とする東亜経済調査局附属研究所。外務省、陸軍、満鉄が出資し、日本の南方進出に貢献する人材を育てることが目的とされた。二年間の修学の後、卒業生は東南アジア各地に渡り、戦争の裏面や独立運動の進展に関わることになる。卒業生への聞き取りと資料をもとに“知られざる教育機関”の実態を明らかにする。

目次

第1章 南進日本の「眼・耳・手足」となれ
第2章 マレー作戦の裏側で
第3章 ビルマ独立への共闘とその限界
第4章 ベトナム・カンボジアの志士と密かに交わる
第5章 遠いインドをともに目指す
終章 歴史の一部になって

著者等紹介

玉居子精宏[タマイコアキヒロ]
1976年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2004年、戦時中ベトナムに存在した日本の外地校「南洋学院」の取材を開始。05年ベトナム・ホーチミン市に移住。07年に帰国後も個人の記憶を通じて戦争の時代を辿る作業を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ceskepivo

11
丹念に資料を集め、当事者から調査して書き上げた力作。大川周明の門下生は、現代に生きていたら、優秀な外交官となっていたであろう。時代が残念であった。2015/06/09

叛逆のくりぃむ

3
 大川塾の実態を元塾生のインタビューを中心に明らかにしたノンフィクション。大塚健洋の「大川周明-ある復古革新主義者の思想」(講談社学術文庫)では触れられていなかった教育者としての大川の姿を明らかにしている。2012/08/23

補充兵

2
大川塾生の足跡がわかりやすくまとまっている。細かいところも知りたくなった。2016/06/04

メルセ・ひすい

2
大川周明を所長として、昭和13年に設立された東亜経済調査局附属研究所。2年の教育期間を経て、南方各地に飛んでいった卒業生たちは、どんな役割を担ったのか。証言を基に掘り起こす。東京裁判で東条英機元総理の頭をスリッパではたいた狂人、梅毒? 安岡正篤 八代六郎 チャンドラ・ボース 児玉敏夫 北一輝との脈絡 2012/12/04

novutama

2
書名に「大川周明」の名があるが、著者が描きたかったのは、アジア主義思想家である大川その人ではなく、アジア独立の希望を胸に抱いて南方へと赴いた青年達の姿だ。彼らの活動は、戦争という歴史の大きなうねりに翻弄され、戦後のパラダイムシフトに顧みられることなく埋もれた。大人とは裏切られた青年の姿である、という太宰治の言葉を思い出す。現実は理想を砕き、若きは老いて後進に忘れ去られる。著者はそれを掘り起こし伝えるべくして記したのだろう。記述は仔細に渡るので、門外漢には決して読み易いとは言い難いが、丁寧に取材した力作。2012/09/18

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