内容説明
一九三七年一二月、南京市を占領した日本軍は、敗残・投降した中国軍兵士と捕虜、一般市民を殺戮・暴行し、おびただしい数の犠牲者を出した。この「南京事件」は当時の資料からもわかる明白な史実であるにもかかわらず、日本では否定派の存在によって「論争」がつづけられてきた。事件発生時から現在までの経過を丹念にたどることで、否定派の論拠の問題点とトリックを衝き、「論争」を生む日本人の歴史認識を問う。
目次
序章 世界に注目される日本
第1章 「論争」前史
第2章 東京裁判―「論争」の原点
第3章 一九七〇年代―「論争」の発端
第4章 一九八〇年代―「論争」の本格化
第5章 一九九〇年代前半―「論争」の結着
第6章 一九九〇年代後半から現在―「論争」の変質
終章 真の学問的論争を願って
著者等紹介
笠原十九司[カサハラトクシ]
1944年群馬県生まれ。東京教育大学大学院修士課程中退。現在、都留文科大学教授。専門は、中国近現代史、東アジア近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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