平凡社新書<br> 法科大学院―日本型ロースクールとは何か

平凡社新書
法科大学院―日本型ロースクールとは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582851366
  • NDC分類 320.7
  • Cコード C0232

内容説明

「法科大学院」は弁護士・検察官・裁判官を養成するための大学院で、アメリカのロースクールをモデルとして、実務教育を行うとされる。法科大学院で学ぶことが司法試験合格の必要条件となり、二〇〇四年の開学を前に、司法試験受験者などに大ショックを与えた。五〇年に一度といわれる大改革は、学生と大学・大学教員、さらに司法試験と法曹、そして日本社会をどう変えるのだろうか。コロンビア大学ロースクール留学経験をもとに、法科大学院の実像と影響を大胆かつ具体的に予測する。

目次

序章 法化社会の到来
第1章 日本の法曹養成の現状(法学部の現状―進む教養化;司法試験の現状―予備校は不可欠 ほか)
第2章 法科大学院構想(二〇〇四年開学の背景;入学試験はどうなるか ほか)
第3章 アメリカのロースクール―コロンビア・ロースクールを例として(ロースクールとは何か;入学試験に代わるアドミッション ほか)
第4章 法科大学院は日本社会をどう変えるか(司法制度改革のポイント;日本社会とアメリカ社会―性善説型システムと性悪説型システム ほか)

著者等紹介

山田剛志[ヤマダツヨシ]
1965年新潟県生まれ。新潟大学法学部助教授。新潟大学法学部卒業。一橋大学大学院法学研究科博士課程修了。2000~2001年コロンビア大学ロースクール客員研究員。商法・金融法専攻。大学では、商法を講義する傍ら、毎回レポートを提出させるなど、「最も厳しい」ゼミを開講している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

26
同時代を読むことの難しさと、それでも真摯に、自分の体験にもとづいて話すことの価値。◇02年、まだ法科大学院がスタートする前。法学教育に携わる著者が、その時点での法学部の課題と、自らの米ロースクールでの実体験をもとに法曹制度改革を展望。◇大失敗とされる法科大学院だが、それは実はどこから見るか次第。何といっても、この制度が対応しようとした「法化社会」は、日本にはまだ到来していない。その国際法務の世界だけで見れば、人材輩出に成功したと言っていい。◇もっと引いて見ると、法科大学院の淘汰自体が市場化の成功でもある。2016/12/29

佐島楓

15
アメリカのロースクールに留学経験のある著者が、日本の法科大学院の展望も含めてまとめた本。この本が出版された年にはまだ法科大学院が設置されておらず、よってアメリカ体験記と、ロースクールと日本との比較が具体的でよかったと思う。いろいろと問題が浮き彫りになってきつつある今、淘汰されないだけの教育を望みたい。2013/06/14

Humbaba

3
法科大学院では,通常4年間かけて学ぶ内容を,3年間で学ばなければならない.また,効率的に学ぶといえば聞こえはいいが,試験に受かるために必要な情報しかインプットしない人間もいる.そうしてしまうと,本当の意味で大切な情報を得ないまま試験にだけ通ってしまうということも少なくない.2011/06/25

ぽしぇっと

0
基本的に情報は古いが、コロンビアロースクールのレビューは参考になる。弁護士資格を得ることで学部卒と給料が何倍も違うと知り、借金してでも進学する人が多いことに納得。中には米仏両弁護士資格を持って活躍している日本人女性もいるそうで。すごい。人種問題などでエキサイトするのはアメリカのローならではだろう。2010/10/31

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