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出版社内容情報
「昭和のくらし博物館」に届いた荷物。その箱に入っていた人形やままごと道具、絵日記から、高野文子と調査員が持ち主の姉妹の物語を読み解き、その記憶の世界を再構成する。
内容説明
高野文子と一緒に開けるタイムカプセル。ある日、大切に「とっておいた」ものが、いっぱい詰まった箱が博物館にやってきました。過去から委ねられたものは何?未来に手渡すものは?ものが語る「こどもの時間」に耳を傾けた、高野文子と仲間達の記録。さあ、あなたもご一緒に!
目次
玄関に荷物が届きました。
「国語ノート」(日記)を読む。
もっとよく見る。
姉妹に会いに、しいな町を訪ねます。
あたらしい荷物が届く。
展示の準備を始める。
著者等紹介
高野文子[タカノフミコ]
1957年生まれ。漫画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
61
子供時代に書いた絵日記や大好きだったおもちゃの数々は何度かの引越しなどでいつの間にか処分や紛失の憂き目にあう。でもいずみさんの玩具一式は綺麗に保管されていて、当時の日記と共に博物館に寄贈された。その内容が実に面白く、時代も性別も違えど自分の幼少期が蘇り、不思議と懐かしさに包まれる。お兄さんのおもちゃ類も綺麗に保管されていたらしいので、そちらも是非見てみたい。「昭和のくらし博物館」、単なるノスタルジックな気持ちに包まれるだけでなく今にも通ずる普遍的な幸せや営みの発見がありそうなので一度足を運んでみたい。2023/05/03
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
39
昭和のくらし博物館に、昭和のものを寄贈した一家にまつわる話。昭和30年代が中心なので、その頃のおもちゃなど眺めているだけでワクワクします。ここまで残せたのは、物を大事に使っていたんだな~としみじみ感じました。2022/10/24
Shoko
31
図書館本。この本に登場するいずみさんとわかばさんは昭和30年代に少女期を過ごした姉妹。お二人のお母様が大切に保管されていた作文やおもちゃなど、昭和の香りが濃厚に漂う品物の数々に、思わず感嘆のため息が漏れる。ちょうど母の世代の女性にとっては懐かしい!と思われるのかもしれない。私にとっては直接の記憶ではなく、憧憬の的といった感じ。高野文子さんのお名前だけで読みたい!と思ったけれど、やっぱり素敵な本でした。2023/04/22
tom
21
小さいころ遊んださまざまな物を母親が保存してくれていた。そういった小物を展示する小博物館を作った。その展示品と収蔵品の持ち主の記録。持ち主の一人は、私と同い年。そして読みながら、自分の中に、こういう人たちがいるのだ、恵まれた人たちだなあという「やっかみ」の気分を発見する。子どものころの記憶を良きものとしてたどれる人は、幸せ者だと思う。それほどに多いとは思えないのだけど、どうだろう。2023/05/18
hitotak
11
団塊の世代である東京生まれのいずみさんとその妹が遊んだおもちゃや、小学生時代の日記などが写真や文章で紹介されている。紙製のきせかえ人形や手製の人形の服や小道具がちいさく素朴で愛らしい。60年以上前のものが当時のままそっくり残っていたというのは奇跡的だろう。ほぼ同世代であるまんが家・高野文子氏にとっては非常に懐かしく、琴線に触れたのだろうと思う。遊んだ思い出や、おつかいや雨の日のレインコートの描写も微笑ましい日記もあわせて、いずみさん姉妹の楽しく豊かだった「こどもの時間」が伝わってくる。2023/01/29