内容説明
世界の文学の最前線に立つ村上春樹。その魅惑的な謎に満ちた小説世界の核心とは何か？『風の歌を聴け』から『１Ｑ８４』まで、注目の講師陣が村上ワールドの秘密を解き明かす。
目次
村上春樹についての走り書き的覚書
二人の村上春樹
神の夢、または１Ｑ８４のアナムネーシス
言葉と死
中国語圏における村上春樹
村上春樹の短編から何が見えるか―初期三部作を中心に
著者等紹介
菅野昭正［カンノアキマサ］
１９３０年神奈川県生まれ。文芸評論家、フランス文学者。東京大学教授、白百合女子大学教授を経て、現在、世田谷文学館館長。日本芸術院会員（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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ロッキーのパパ
13
石原千秋の文章が読みたくて借りてきた。他の著者の読み方や、解説されている村上春樹についての背景知識が参考になった。今度村上春樹を再読するときは、また新しい発見があることを期待できそう。村上春樹と中国の関係は、以前から感じていたし、本人もエッセイにそれとなく書いていた。ただ、それ以上に深い意味がありそうな気がするので、これも再読の時に気をつけてみるつもり。2012/10/12
KASAO
9
多分、最新の部類に入る村上春樹の紹介兼評論本。村上春樹を論ずるにあたり、名だたる論者が集結している。村上春樹に関する書物でよく名を見る方々がそろっているので、楽しみながら読むことができました。このような機会を設け、本にした編者は本当にすごいと思う。2012/11/13
太田青磁
8
村上春樹の世界。イスラエルのスピーチに込められたメッセージや海外での翻訳の様子が面白かったです。『1Q84』と『アンダーグラウンド』は改めて読み返したいですね。2012/11/18
いっち
7
小説を読んで「？」が浮かんだら必ず立ち止まる。それを流して「よくわかんないや」で終わらせたら時間の無駄になってしまう。必ず「？」の意味が掴めるのではないかと思わせる本。そして自分なりの解釈ができたら、それを誰に何と言われようと、存分に文学を楽しんでいるのは確かだ。隠された意味を解読していくことに深みを見出す。「その壁がどれほど正しく、卵がただしくないとしても、私は卵の側に立つ」2016/11/18
彩灯尋
6
ここに出てきている小説をまだ読んだことがなかったけれど、みんながみんなIQ84のBOOK4を心待ちにしていることはひしひしと伝わってきた。とりあえずここで話になっている村上春樹作品はもちろん、夏目漱石やブルガーコフも読んでみたい。村上春樹作品を一通り読んだでからまたここに戻ってくれば、この本の面白さが今感じているものとはまた別のものになっているはずだ。2016/12/10
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