内容説明
武田百合子から谷崎、浅生ハルミンまで、数々の「猫文学」に登場する猫たちの尽きない魅力を、一冊一冊、丁寧に読み解いてゆく。猫と本をこよなく愛する人へ贈る、名作「猫文学」ブックガイド。
目次
猫文学を読む(武田百合子『富士日記』;上野瞭『ひげよ、さらば』;長田弘『ねこに未来はない』;大島弓子『綿の国星』 ほか)
猫を知る(吉本隆明『なぜ、猫とつきあうのか』;岩合光昭『ネコを撮る』;野澤延行『のらネコ、町をゆく』;大木卓『猫の民俗学』 ほか)
著者等紹介
木村衣有子[キムラユウコ]
随筆家。1975年栃木生まれ。18歳から26歳までを京都で過ごしたのち、東京に転居。2001年に初の著書『京都カフェ案内』(平凡社)を刊行する。以後、エッセイを中心に執筆を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
91
読友さん(tokotanさん)の『味見したい本』のレビューで触発されて手にしました。猫にかかわる小説やエッセイを30冊近く紹介してくれています。著者は "本の中で猫を撫で、崇め、探す。本の中に、いろんな猫を見つける。猫は猫であるだけで、歩いたそのあとに、物語をのこすことができる。" と述べています。いたく同館です。でも、この本は猫の可愛らしさだけを伝えるだけではありません。猫と人間との間の関係をクールに評していて、あらたな見方に気づかされるのです。猫本好きには、たいへん参考になる良いブックガイドです。2019/09/15
カピバラ
37
猫が関係する本を紹介してくれる一冊。「猫語の教科書」が読みたいと思った。2016/04/05
Maiラピ
18
武田百合子『富士日記』、大島弓子『綿の国星』、町田康『猫にかまけて』、庄司薫『ぼくが猫語を話せるわけ』、『ムーミン谷の彗星』、岩合光昭『猫を撮る』などなど、「猫文学」をセレクトしたエッセイ。セレクト作品は文句ないけど、エッセイがいまいちで残念。2011/09/03
り こ む ん
13
猫が登場する本の照会をしつつ、各作家さんたちの猫との付き合い方、表現などを分析しているような感じの本。表紙のデザインが各タイトルになってるのがおもしろかった。2013/04/11
ちょび
11
「ひげよ、さらば」と「ノラや」がすごく気になった。でも期待してたのとちょっと違って読みにくかった感が否めない。2012/12/24