内容説明
心に効く恋愛短歌とエッセイ。“恋する歌人”が、結婚・仕事・育児の日々をつづる表題作ほか、中日新聞連載「恋する歌音」文庫未収録作を含む待望のエッセイ集。
目次
乙女心注入サプリ(幸せをなまけない;勝ち負けじゃありません;エクスパンダーLove11騒動;恋につける薬 ほか)
蔵出し恋する歌音(傷くらいなきゃ;別れの作法;夜中になるケトル;15分までは遅刻じゃない ほか)
遙かな遙かな道の途中(あの夏、ネブラスカで;必要じゃなくならない言葉)
著者等紹介
佐藤真由美[サトウマユミ]
1973年新潟県生まれ。2002年第一歌集『プライベート仕事・恋愛・好き・嫌い―悲しいのはなんでかな』(マーブルトロン/中央公論新社)を上梓(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅香
27
今ここを生きるのが禅ならば短歌はすべてを背負って生きる真逆の生き方だと久々に短歌を読んで思った。ひとたび恋に舵をとってしまったら、今ここを生きることなんて到底無理。朝から晩、四六時中、365日、それこそ全部、恋にもってかれてしまう。そのことを知っているから、恐れているから、短歌を無意識に遠ざけていた。でも何だか気になって少し扉をあけたら案の定、隙間から強風がなだれ込んで無傷ではいられない。やっぱり怖い。でもこの歌は好き『泣きぬれた胸に帆をはる あなたから旅立つために風吹けつよく by岡しのぶ』2017/05/31
June
23
はじめは著者の短歌とエッセイ。続いて色んな時代の歌人の短歌とエッセイ、それに著者の短歌も添えられている。楽しくサラッと読めた。和泉式部の恋の感覚、共感しちゃうなあ。「黒髪の乱れも知らずうち臥せばまづかきやりし人ぞ恋しき」「つれづれと空ぞ見らるる思ふ人天降り来むものならなくに」以下、気になった歌。佐藤りえ「雲に手を伸ばしてみたりわけもなく誰かを愛した季節が終わる」「憎しみを製氷皿に眠らせる今夜すばやく星は流れる」「世界という庭にときどき咲く花を恋と呼ぶなら恋かもしれない」2014/07/06
なるときんとき
10
子育て中の著者の恋愛にまつわるエッセイと短歌紹介。人はいにしえから恋をしていて、現代も同じような気持ちを抱えているのかな。2019/01/09
びすけっと
8
2007年10月刊。「恋する四字熟語」を読みたかったのですが、蔵書がないので手にした本。はあ(右下がり)。今の私には必要ない本。和歌はおもしろいのですが、他は全く。文章に緊張感がなくて、だれたプリンのよう。筆者は今も書いているのかな。年齢、時代相応に変化しているのだろうなあ。2014/07/30
かぎしっぽ
6
帯に「オトメゴコロ、最近不足していませんか?」と書かれているのがグサッと刺さった気がして久しぶりに再読。うーん、オトメゴコロ、忘れちゃったなー。昔はもっと自分に当てはめて酔いしれながら読んだ気が。なんだか遠くなっちゃったなーと思いつつ、久々に読むこの感じ、悪くなかったな。もう一声!他のも再読しようかな。2014/03/21