出版社内容情報
千数百年前の中国で大量出現した愛すべき奇人たちの言行を断章形式で記した稀有の書。最終巻は悪口のオンパレード。人名索引を付す。
内容説明
はるか昔、千数百年前の中国に大量出現した奇人たちが時空を超えて現前する。彼らの言行を記した稀有の書。最終巻は好ましくない言動が盛り沢山!小伝を含む人名索引を付す。
目次
軽詆第二十六―排調よりも露骨に他人を非難した言動
仮譎第二十七―他人を欺く狡知に長けた言動
黜免第二十八―官位を貶されたり免職された話
倹嗇第二十九―過度に吝嗇な行為
汰侈第三十―過度に豪奢で浪費的な行為
忿狷第三十一―短気で癇性な人びとの言動
讒険第三十二―術策を弄し告げ口をする腹黒い言動
尤悔第三十三―自らを責め悔やみ、嘆いた人びとの言動
紕漏第三十四―うかつで失策した話
惑溺第三十五―女性に迷った人びとの言動
惑溺第三十五―女性に迷った人びとの言動
仇〓(げき)第三十六―仲たがいし対立・反目した話
著者等紹介
井波律子[イナミリツコ]
1944年富山県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター名誉教授。専門は中国文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
12
最終巻は露骨な口撃、狡猾な人、官位をおとされたりクビになった人、ケチな人、贅沢にふける浪費家、短気な人、人を中傷して陥れた人、うかつな人の失敗談、女性問題、不和な人たちのエピソード集。王述が反抗的なつるつるゆで卵にブチ切れたエピソードが面白くて笑ってしまった。ケチな人は普通にケチなんだけど、浪費家は何人か性格が歪んでいて怖かった(が、それを前にしても王敦は平常運転。さすが世話新語きってのサイコパス)。扱いきれない権力やお金は人によっては毒になるんだな…。2023/02/02
garyou
2
全篇通じて、出てくる人出てくる人みんな知り合ひのやうな気分になつてくる。この後はあちこち拾ひ読みしながら関連するところを読む、といふ風にするつもり。2015/03/13
ワタル
1
『世説新語』はよく知られているので終巻から読んだ。ケチや浪費家の話、嘘つきの話、好色家の話、有名な逸話から理解が困難な話までわりと楽しめる内容だった。2018/08/12