出版社内容情報
言葉は生命の延長であると喝破し、人間にとっていかに欠くべからざるものであるかを論じた表題作ほか、古今東西の文学作品を自在に行き来しながら、言葉と文学の力を明らかにする。『今昔物語』や『宇治拾遺物語』といった日本の古典を題材にして文明論に至る異色作「説話」などを含む、最後の文士・吉田健一の知られざる名随想集。
解説=宮崎智之
【目次】
言葉というもの
説話
日本語
素朴に就て
読むことと書くこと
控え目に
無駄を省くこと
言うことがあることに就て
何も言うことがないこと
後記
解説 宮崎智之
内容説明
言葉は生命の延長であると喝破し、人間にとっていかに欠くべからざるものであるかを論じた表題作ほか、古今東西の文学作品を自在に行き来しながら、言葉と文学の力を明らかにする。『今昔物語』や『宇治拾遺物語』といった日本の古典を題材にして文明論に至る異色作「説話」などを含む、最後の文士・吉田健一の知られざる名随想集。
目次
言葉というもの
説話
日本語
素朴に就て
読むことと書くこと
控え目に
無駄を省くこと
言うことがあることに就て
何も言うことがないこと
著者等紹介
吉田健一[ヨシダケンイチ]
1912年、東京生まれ。ケンブリッジ大学で学び、帰国後、翻訳家、文芸評論家、さらに小説家として健筆をふるう。『シェイクスピア』『瓦礫の中』で読売文学賞、『日本に就て』で新潮社文学賞、『ヨオロッパの世紀末』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tonpie
35
句点が少ない独特の文体は、英語のthat節がクセになったのかもしれない。読みなれるとバロック音楽のような覚醒感がある。古典と酒に明け暮れた趣味人のようなイメージがあるかもしれないが、「本当に重要な件」では、吉田健一はかくも過激な正論家であった。(以下引用) 【「思想」について】 言葉をせいぜい符牒位に見てこれを継ぎ合わせていることで得られるのも符牒であることことを免れなくてそれが今日用いられている意味での思想に丁度当て嵌まる。その思想ももとは考えるということをした結果だった筈である。↓2025/01/02
Ex libris 毒餃子
5
本業の文章になると結構、難しい。また、随筆のため読むのに苦労した。2024/07/28