平凡社ライブラリー<br> 世界史のなかの昭和史

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平凡社ライブラリー
世界史のなかの昭和史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 520p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582769050
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0321

内容説明

ヒトラー、スターリンら巨悪がかきまわした世界と戦前昭和史はどう関わっていたのか?昭和史を世界史のなかにおいてみると―。アジアの小さな“持たざる”島国が欧米列強の政略や戦略に翻弄された歴史を、初めて「世界史の視野から」「現代の視点で」時系列で辿る。混迷と危機を迎える現代の根っこを知り、未来を考えるために必読の“半藤昭和史三部作”完結編。青木理氏との対談「歴史は繰り返すのか?」収載。

目次

プロローグ 歴史の皮肉と大いなる夢想―長い探偵報告のはじめに
第1話 摂政裕仁親王の五年間―大正から昭和へ
第2話 満洲事変を中心にして―昭和五年~八年
第3話 日独防共協定そして盧溝橋事件―昭和九年~十二年
第4話 二つの「隔離」すべき国―昭和十二年~十三年
第5話 「複雑怪奇」と世界大戦勃発―昭和十四年
第6話 昭和史が世界史の主役に躍りでたとき―昭和十五年
第7話 「ニイタカヤマノボレ」への道―昭和十六年
エピローグ 「ソ連仲介」と「ベルリン拝見」―敗戦から現代へ
半藤一利・青木理対談 歴史は繰り返すのか?

著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などを経て作家。著書は『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史戦後篇1945‐1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。2015年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

65
日本の・昭和の・歴史と言うが、世界史の流れの中に位置づけて、初めて理解できることが、手に取るようにわかる。歴史探偵を自称する半藤さんが、今日の日本のありさまと照らし合わせながら、戦前の日本を描く。今の日本がいかに戦前とそっくり、あるいはそれ以上に危なっかしいかを教えてくれる。歴史を知ることは、人命や権利を大切に考え、過ちをくり返さないために必要であり、情報を自分に都合よく思い込むこと、気に入らない相手を排除する論理が、どんなに危険かを知るべきだ。本編の後、巻末の青木理さんとの対談はまさに今への警鐘である。2020/08/20

ころこ

44
前3作は蒙が啓かれることが多かったので期待した4作目だった。スターリン、ヒトラーが細かく扱われていて、世界の動きがどの様に日本に影響を与えていたかを論じている。未知の事実やエピソードが多かったので、無駄とはとても言えなかったが、期待していたのとは違っていた。日本と世界を往還して導かれる歴史意識、見方が変わるような歴史哲学のようなものを期待していた。歴史の教訓としての書き方が目立ち、予定調和にみえてしまった。どの様に見られているのか意識してしまって、期待に応えようとかえって面白くなくなるのはよくあることだ。2024/12/21

樋口佳之

44
久しぶりの著者の昭和史。上手だなあというのが感想。編集者を仕事として、自分で文章を綴れるって強いよなあ。この分量に世界史絡めた日本昭和史を納めて飽きさせない講談調。/青木 やっぱり松岡洋右というのはこんなにひどい奴だったのかと(笑)。これは半藤さんの評価が厳しいのではなくて、一般的にそういう評価なのですか。 半藤 実際はもっと悪いんじゃないでしょうか(笑)。2020/08/21

さきん

30
各国やその中の様々な立場にある人々の思惑が交差し、日本は長い戦争の道へ引きずり込まれていく。こうすれば、避けられたのではないかとよく論じられるが、あまりにも不確定要素が多すぎる。ソ連やアメリカ、英国も日本よりも残忍な面あり。著者の本は何冊も読んできたが、海軍寄り、能力主義、反薩長の見方をする傾向を感じる。海軍のエリート教育が優秀な人材を育成すると約束するわけではないどころか、協調性に欠けた鼻につく独善的な人材や現場に疎い人物も輩出する。薩長閥の小さいコミュニティだからこそ陸海軍の協力が上手くいく面もある。2021/09/09

おせきはん

30
太平洋戦争に向かう日本の昭和史を、ヒトラー、スターリンの思惑と関連づけて辿っています。別の道を選ぶチャンスもありながら、情報の収集・分析が不十分で、結果的にヒトラーの思惑通りに動いた日本の歴史を繰り返さないよう、当時のことからしっかり学んだ方がよいと思いました。2021/07/04

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