出版社内容情報
美しいものの根底には物がある。
「武士は食わねど高楊枝」から「衣食足りて礼節を知る」へ。
名前をおきざりにするほど、せわしなく動く文学があった。
読めない・書けない・分からない、を前提にした文学があった。
うるさい隣人で集中できなくても、それでも文学があった。
プロレタリア文学はみんなの「できる」を応援する。
【目次】
第一部 文字という重労働
[エッセイ] 雲母片 宮本百合子
[小説]誰かに宛てた記録 小林多喜二
[小説]灰色 前田河広一郎
[詩]印刷工の歌 活版工場に就いて 山路英世
[小説]新文化印刷所 大人のための人生の童話 武藤直治
[小説]謄写版の奇蹟 林房雄
[読者投稿欄]便所闘争 府川流一
パラレタリア文学1
[小説]花火 太宰治
第二部 紙は製本されずに世界に散らばる
[少女小説]欲しくない指輪 徳永直
[小説]悪魔 ドストエフスキー
幸徳秋水 訳
[小説]人間売りたし 鈴木清次郎
[小説]ヤッチョラ 村田千代
[小説]穴 黒島伝治
[パンフレット]どうしたら上手に謄写印刷出来るか(抄) 阿部鉄男
[小説]アスファルトを往く 片岡鉄兵
[詩]奪え、奪え何でも奪え ×××××
パラレタリア文学2
[小説]高架線 横光利一
第三部 女性にとって革命とはなにか?
[小説]殴る 平林たい子
[読者投稿欄]珍らしがられる仕事 大野優子
[読者投稿欄]小学教員は講談社の社員也 佐藤季子
[小説]検束のある小説 大田洋子
[実話]廓日記 松村清子
[小説]最後の奴隷 平林英子
[小説]種 壺井栄
パラレタリア文学3
[小説]寄生虫 葉山嘉樹
編者解説 言葉の技術 荒木優太
内容説明
美しいものの根底には物がある。「武士は食わねど高楊枝」から「衣食足りて礼節を知る」へ。名前をおきざりにするほど、せわしなく動く文学があった。読めない・書けない・分からない、を前提にした文学があった。うるさい隣人で集中できなくても、それでも文学があった。プロレタリア文学はみんなの「できる」を応援する。
目次
第一部 文字という重労働([エッセイ]雲母片(宮本百合子)
[小説]誰かに宛てた記録(小林多喜二)
[小説]灰色(前田河広一郎) ほか)
第二部 紙は製本されずに世界に散らばる([少女小説]欲しくない指輪(徳永直)
[小説]悪魔(ドストエフスキー 幸徳秋水 訳)
[小説]人間売りたし(鈴木清次郎) ほか)
第三部 女性にとって革命とはなにか?([小説]殴る(平林たい子)
[読者投稿欄]珍らしがられる仕事(大野優子)
[読者投稿欄]小学教員は講談社の社員也(佐藤季子) ほか)
著者等紹介
荒木優太[アラキユウタ]
1987年東京生まれ。在野研究者。明治大学大学院文学研究科日本文学専攻博士前期課程修了。2015年、第59回群像新人評論賞優秀作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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まどの一哉
犬猫うさぎ