内容説明
芸術、とりわけ美術は色とかたちとして表現されるが、芸術家の「心がかたちを生むのではなく、心がかたちとなる」のである。縄文時代から20世紀まで、日本美術史に表れたかたちからときどきの社会構造や時代精神を読みとるとともに、世界の美術を視野に収めて、日本美術に通底する特徴、すなわち「日本文化の文法」を明らかにする。
目次
はじめに形ありき
神々と仏の出会い
現世から浄土へ
水墨・天地の心象
琳派の美学
手のひらのなかの宇宙
浮世絵の女たち
幻想に遊ぶ
東京・変りゆく都市
日本の20世紀