内容説明
邪悪にして霊験あるもの、毒にして薬―。異形ゆえに怖れられると同時に、自然の秘奥に通じるものと目されてきた「鬼」。多彩な図像の読みを通して、人間の内心に棲みつく鬼の魅力の核心に迫る。
目次
狼男はヨーロッパの鬼である
地獄の業火は鍛冶場の火である
大工道具が地獄の責め具となる理由
車輪は女神の女陰である
酒天童子を殺したのも鬼である
鬼退治は男原理による女原理の制圧譚である
鈴鹿の女鬼は錬金術師だった
欠けたる者こそが打ち出の小槌を得る
婆さん怖い
つづらは鬼の母胎である〔ほか〕
-
- 洋書
- Erasmus