内容説明
7世紀以降の西方教会の発展とビザンティン教会の動静、修道制の成熟、グレゴリウス改革の進展、聖画像破壊論争の経緯などを踏まえつつ、中世盛期前夜までの姿を浮彫りにする。
目次
第1部 604‐1048年(ヨーロッパの宣教;東ヨーロッパの正教会;西ヨーロッパの教会;教皇職の変遷;権威の源 ほか)
第2部 1049‐1198年(グレゴリウス改革;修道院の時代;十二世紀の教会)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
paumi
3
だんだん取り扱う項目が多岐にわたってきた。紀元800年頃にはすでに教会の腐敗が始まっており、聖職売買、妻帯などが見られる。いっぽうでキリスト教芸術も華やかになってきており、聖画像破壊論争も起きる。修道院の隆盛はまだ続く。そして教会は国家の政治に食い込んでいく。2018/11/28
陽香
1
199611162015/04/18
onisjim
0
本巻では7世紀初頭から12世紀まで。グレゴリウス改革にはわりあい力を入れて描写するいっぽうで、十字軍はそれほど綿密ではない。またアルビジョア十字軍も含めて明言せずとも肯定的な視点が見て取れる。いまさら書いていることを鵜呑みにするはずもないが、気になった点ではある。2章と6章で東方の教会史に触れているのはありがたい。2013/04/28
rbyawa
0
キリスト教史、というより歴史のほうが比重が高い巻で、なんというか多分、もともとがそういう時代なのかなぁ、と薄っすら思う。とりあえず、神聖ローマ皇帝とローマ教皇の争いは何度見ても「なにを争っている」かがわからない。面子か?(イタリアの領土争いも確か並行していていたような気はする) 修道院は元気で、十字軍のことは相変わらずよくわからなかった。東ローマ・ビザンツ帝国とはとりあえずカソリック側は仲違いしたくなかったようだが、他のヨーロッパの国の悪意はなんなんだろう?2009/11/22