出版社内容情報
生命倫理、死生学、脱原発、貧困、宮中祭祀、靖国、西欧とイスラームなど、現代社会の諸問題と宗教との関わりを考える。
内容説明
医療、脱原発、釜ヶ崎、靖国、天皇…宗教という鏡を通して日本人の心の置き所を問う。
目次
1 いのちと医療(宗教と医療はどのように手を結べばよいのか―柳田邦男;ホスピス、死生学、上手な死に方―柏木哲夫)
2 空白に向き合う(脱原発の思想と宗教―中島岳志;釜ヶ崎のスピリチュアリティ―本田哲郎)
3 国家と宗教対立(靖国の宗教―高橋哲哉;「西洋対イスラム」をどう超えるか―内藤正典;宮中祭祀と皇室神道―原武史)
著者等紹介
島薗進[シマゾノススム]
1948年東京都生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業。同大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科名誉教授。現在、上智大学神学部特任教授、グリーフケア研究所所長。おもな研究領域は、比較宗教運動論、近代日本宗教史、死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
20
柳田氏:学問の専門化。対象化の罠(18頁)。島薗名誉教授は、本を読んでも、いま生きている場面とのつながりをいつも持っていたいという(63頁)。書も、調査も、の両刀使い。中島准教授は、保守=史的な経験知の蓄積が伝統、慣習としている(85頁)。本田司祭は、民衆は新約聖書でオクロス。奴隷状態の群(122頁~)。民が主役の社会の道は険し。2015/02/26
林克也
2
それぞれの分野で活躍する人たちの言葉は深く重い。刺激と知識を得られた。ところで、この本の主題とは違うが、人の考えや行動を「宗教」として分類・区分けすること、してしまうこと、しなければならないこと、の意味は、何だろうか。なぜそういう発想が生まれたのだろうか。教祖、言いだしっぺの出現は分かるが、それを利用して儲けようと企む輩がいつの時代、どこの地域にも存在したということなのだろうか。2015/01/05
angelooo7
1
タイトルに惹かれて偶然手に取った本。後から最近イスラムの関係で関心を持っていた内藤さんとの対談は収録されていることを知り少し得した気分。本田哲郎さんのアガペーは「愛」より「お大切」の方が正解に近いという話は目からうろこだった。2014/12/05
piece land
0
宗教・いのちまでは興味深く関心も深く読めたが、国家のところでつまずいた。 これからの時代、政治家がどうして靖国にこだわって参るのか、分からない人の方が多くなる。本田神父の愛はよく分かった。2015/03/22
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