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出版社内容情報
北斎が生涯かけて描き続けた「富士」の世界。名作『富嶽三十六景』や『富嶽百景』全図をはじめ狂歌本から肉筆まで、世界各地より美しい版を選りすぐって構成。国際共同出版企画。
内容説明
“冨嶽三十六景”や『富嶽百景』どころではない。画狂・北斎はこんなに富士山を描いていた!
目次
第1章 フジ、富士、不二―摺物・狂歌絵本・美人画・錦絵・絵手本(寛政期~天保期)
第2章 冨嶽三十六景―錦絵揃物(天保2年頃)
第3章 富嶽百景 初編・二編・三編―絵本(天保5年~)
第4章 不尽の山、北斎の富士―肉筆画(天保後期~嘉永期)
終章 エッセイ 北斎の遠近法
著者等紹介
和田京子[ワダキョウコ]
編集者。日本美術、現代美術や写真を中心に国内外で編集を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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buchi
2
図書館にてパラパラザックリと。文庫本サイズの画集。北斎が描いてきた富士山『富嶽三十六景』や『富嶽百景』を小さいサイズながら網羅している。富嶽百景に『宝永山出現』という絵がある。宝永山の爆発が人々を襲う辛い絵柄だけど、面白いのはそれまで浮世絵の富士山はスラッとしたどこか異世界の山の様だったのが、それ以降現代に馴染みのある宝永山がある富士山になったこと(方角によって)。ああこの時代に宝永山が出来たんだなぁとしみじみ思う。小さいのに分厚くて少々読みづらいのが難点。昔持ってた『ウルトラ怪獣大百科』みたいw2024/05/20
kaz
2
おそらくだいたい類書で観たことがあるのではないか。図版が小さいのが難点だが、一覧的に眺めることができるのはありがたい。図書館の内容紹介は『錦絵揃物<冨嶽三十六景>、絵本「富嶽百景」全図をはじめ、摺物から肉筆画まで、北斎が描いた富士図を、海外の美術館所蔵品を中心に収録。長きにわたるその画業の変遷を、富士山を通して追う。布施英利のエッセイ等も掲載』。 2023/09/02
Go Extreme
2
北斎の富士山:気血に富む場面と説得力のある精緻な構図 いかにも「絵画」的 特定の様式や流派に固執せず・描くことへのあくなき好奇心や創作意欲 江尾末期から明治初期の浮世絵:国内30万点・海外50万点 19世紀末のジャポニズム旋風・西洋絵画、特に印象派への影響 北斎の富士:裾野が画面のどの高さにあるか?高い・中間・低いに分類 セザンヌ:絵画にとって大切なのは奥行を捉える感覚→自分がこの世界に存在、生きているという実感 北斎:単なる線遠近法だけでなく、全く別の空間の描き方、奥行き感の画面への再現2023/05/07